アロマ手作り:芳香剤
オリジナルの練り香水を作る!

オリジナルの練り香水を作る!
目次
1.練り香水を作る
2.練り香水作りに必要な材料
(1)精油
(2)基材
3.使用する器具
4.基本の練り香水の作り方
5.練り香水を作る上でのポイント
6.作り方動画
7.その他芳香剤、香水のレシピ集
1. 練り香水を作る。
(1)香水について
香水(フレグランス)は、香料をアルコールで溶かして作ります。
香料は大きく分けると天然香料と合成香料に分類されます。天然香料は、天然素材を起源としたもので、植物性香料と動物性香料に分けられます。花、葉、果皮、果実など、植物の様々な部位から抽出された植物性の香料が精油(エッセンシャルオイル、アロマオイル)です。
合成香料は、化学的な手段によって人工的に作られたもので、その由来は植物原料や石油原料など多岐にわたります。現代では様々な原料を組み合わせて、世界中で毎年およそ600品もの新しい香水(フレグランス)が生まれています。
(2)香水の歴史
香り作りの歴史は人類の文明と重なります。紀元前3000年頃(今から5000年前)の古代メソポタミア文明では、木や樹脂を火にくべて炊くこと(薫香)で、香りを神々に捧げていました。古代エジプトでは動物性の脂肪に植物の香りを吸収させた香油が利用されていました。
現代の香水が生まれたのは19世紀中頃で、ゲランやコテイなどの香水専門店が生まれ、シャネルNo5などの現代の香りの源流となる香水が世に出され、様々な香りが作られるようになりました。
(3)練り香水とは
練り香水は、香りの成分をオイルやワックスに練り込んだ、軟膏状の香水です。ほんのりとやさしい香りが楽しめるうえに、まめに塗りなおしても香りが強くなりすぎる心配がありません。アルコールに香料を溶かし込んだ香水とは違って、肌荒れやかぶれをおこしにくいところも練り香水の魅力です。
練り香水は、香り付けだけでなくスキンケアとして使うこともできます。天然成分の精油を選べば、肌にやさしいオリジナルの練り香水を作ることができます。
(4)手作りの練り香水のメリット
・自分にあったものが作れる。
手作りの1番のメリットは自分好みのものが作れるところです。市販のものを使用した時に、「なんだか香りが合わないな」「ちょっとべたつき過ぎるな」など、期待していたものと違ったことがないでしょうか?
手作りをすれば精油で好きな香りを作ることが出来ますし、油分(植物油の種類、量など)を調整すれば好みの伸びを実現することができます。
・自分の肌にあった安心できる素材を選べる。
市販の物の成分表を見ると、たくさんの種類が書いてあり、それが一体どんなものなのかを調べるだけで一苦労です。手作りをすることで、自分の肌にあった安心できる素材から作ることができます。保存料などの添加物が入らないのも嬉しいポイントです。
・コストパフォーマンスがよい。
自分で作るとなると、まずは作る時の道具が必要ですが、意外とお手軽に手に入るし一度購入すれば長く使えます。ローズなど、高価な市販の香水に使用されている成分も材料だけなら手軽な価格で入手できる場合が多いので、高価な成分を使用した自分だけの特別仕様のフレグランスを作ることができます。
2.練り香水作りに必要な材料

(1).精油
精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものです。
精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トンも必要とします。
大量の原料植物から、ほんの少ししか採れない貴重なエッセンスです。
1).精油の分類
精油(エッセンシャルオイル)は300種類ほどあると言われていてます。精油の香りは、エキゾチック系、スパイス系、フローラル系、カンキツ系、ハーブ系、樹脂系、樹木系の7つに分類されます。
・エキゾチック系
イランイラン、サンダルウッド、パチュリー
・フローラル系
ゼラニウム、ネロリ、ラベンダー、ローズ
・スパイス系
クローブ、シナモン、ブラックペッパー
・カンキツ系
オレンジ、グレープフルーツ、ベルガモット、レモン
・ハーブ系
クラリセージ、ペパーミント、ローズマリー
・樹脂系
フランキンセンス、ベンゾイン
・樹木系
ユーカリ、ティートリー、サイプレス
2)精油のブレンド法
ハーブ系 ⇆ 樹木系 ⇆ スパイス系 ⇆ 樹脂系
⇅ ⇅
カンキツ系 ⇆ フローラル系 ⇆ エキゾチック系
精油をブレンドするときは、効果や香りのバランスを考えてブレンドします。
上の⇆で示す精油どうしなら調和を取りやすいでしょう。
最初は、一般的で初心者でも使いやすい精油を使ってみましょうしょう。
(2)基材
精油を希釈し、練り香水のもとになる物質を『基材』といいます。基材にはそれぞれの特徴があり、さまざまな特性や作用をもっています。それぞれの性質を十分理解し、使用目的や体調・体質に適したものを選びましょう。
練り香水作りに必要な基材はミツロウと植物油です。
1).ミツロウ
「みつろう」とは、ミツバチが作り出す天然のロウのことで、ビーワックス、ビーズワックスとも呼ばれておりミツバチの巣の材料になっているものです。昔からキャンドルなどに使われていました。 ハチミツのような独特の甘~い香りを持つ天然ワックスで、お菓子作りにも使用されるほど、肌にやさしい素材です。働きバチの腹部の腺から分泌されたもので、食べれるほど安全性が高いため、化粧品や医療用品など、ロウやワックス以外にも幅広く活用されています。
ミツロウも市販されている製品は「精製されたもの(精製)」と「未精製のもの(未精製)」に大きく分けられます。精製されたものは色や香りがあまりなくクセがないため、誰にでも使いやすいのが特徴です。それに対して未精製なものは、色や香りがありクリアに比べて粘性も強く、ミツロウ本来の栄養価が損なわれずに含まれています。
2)植物油
キャリアオイル、ベースオイルなどとも呼ばれるものです。精油が親油性で皮膚への浸透性が高いことから、トリートメントオイルやクリームなどを作る際に使用されなす。植物油には様々な種類があります。代表的なものには、スイートアーモンド油、オリーブ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油などがあります。
市販されている植物油は「精製されたもの(クリア)」と「未精製のもの(ゴールデン)」があります。クリアは色や香りがあまりなくクセがないため、誰にでも使いやすいのが特徴です。それに対してゴールデンは、色や香りがありクリアに比べて粘性も強く、ホホバ本来の栄養価が損なわれずに含まれています。それぞれの特徴や性質を理解して用いましょう。
3.使用する道具
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(1)ビーカー
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材料を入れて湯煎にかけるときに使用しますので、耐熱性のものであればビーカーでなくても構いません。大量に作る予定でないのなら、大きすぎない容器を選ぶようにしましょう。30mlと50mlぐらいが便利です。
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(2)鍋またはエッセンシャルウオーマー
湯煎をするときに使用します。現在ご家庭で使われている鍋で問題ありません。エッセンシャルウオーマーは、キャンドルで直接小さなとっての付いた鍋を温めるものです。一つあれば便利です。
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(3)攪拌(かくはん)用のガラス棒
溶けた材料を混ぜるときに使用します。こちらも耐熱性のものが好ましいですが、使い捨てでいいのなら竹串や割りばしでも構いません。
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(4)容器
作る分量が入る容器を用意します。ガラス製ですと、煮沸消毒ができますので繰り返し使用できます。遮光瓶タイプならより長期に保存が可能です。また、ボトルに香りが残りにくい利点があります。樹脂製の容器は持ち運びするときには便利で値段もガラスより安く上がります。お好みのものをそろえてみてください。
(5)今回オススメの器具
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手作りハンドクリーム製作用のウオーマー
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手作り化粧品(ハンドクリーム)やキャンドルや練り香を作る際、ビーズワックスを溶かすときに使えます。コンパクトなサイズでキャンドルの熱を利用しますので、手軽にどこでも使用できて便利です。ミツロウと植物油を図り上の容器に投入し、下からキャンドルで熱すれば簡単に作ることが出来ます。
- 通常はビーカーなどに材料を入れ、鍋で湯せんにかけて作るのが一般的ですが、湯せんの手間がはぶけて簡単に作れて便利です。
「オイルウォーマー ピッチャー 0750-05」
4.基本の練り香水の作り方
━━━練り香水 (9ml)。
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•材料
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みつろう 1 g
植物油 9ml
精油 2~5滴
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クリーム容器(9ml程度) かくはん棒 ビーカー(30ml程度) 量り(一般の料理用の量りでOKです。)
湯せん鍋(普通の鍋でOKです。)またはエッセンシャルウオーマー
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ラベル(使用材料、作成日を記入しておくと便利!)
•作り方(今回はオイルウオーマーを使った作りかたです。)
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① オイルウオーマーの上鍋にみつろう入れ計量器ではかる。
②ビーカーで植物油をはかり、オイルウオーマーの上鍋に入れる。
③キャンドルに火をつけ、加熱する。
④みつろうが完全に溶けたら、中身をかくはん棒でよく混ぜ合わせ、クリーム容器に注き入れる。
⑤ かくはん棒でかきまぜて粗熱がとれたら、精油を入れる。
⑥ かくはん棒でよくかき混ぜ、精油をなじませる。そのまま静かにおいておき、固まったらできあがり。ラベルに作った日付けレシピなどを書いて、はりつける。
5.練り香水を作る上でのポイント
・ミツロウは約60℃以上で液体になります。一旦温度を上げて溶かした後そのまま放置しておくとまたミツロウと植物油に分離してしまうので、火を止めてからかき混ぜながら冷やしていくのがポイントです。マヨネーズ状になれば出来上がりです。
・精油を加える場合は、マヨネーズ状になった状態が加える時期の目安です。加えたらよく攪拌してなじませます。
✳︎その他注意事項
・加える精油の分量について
精油(エッセンシャルオイル)は植物の成分を濃縮しているため、皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、植物湯などで希釈して(薄めて)して使用することが大切です。いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。
一般的に美容クリームなど体に塗って使用する時の分量は、全体の1%(顔など皮膚の薄い場所の場合は10.5%)程度までが目安とされています。今回は練り香水なため手首にちょっとつけるだけなので、一般的なオーデコロンの量である2〜5%程度を目安としています。
*9mlの練り香水を作る場合は
1% 2滴 2.5% 5滴
(*ドロッパ付きの精油瓶の場合)
が目安です。
6.作り方動画
7.その他芳香剤、香水のレシピ集

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