ハーブ・アロマで手作りするミルクバス(牛乳などを使った入浴剤)。

 1日の終わりのバスタイムは仕事や家事で疲れた私たちの心と体を癒してくれます。
 そんなバスタイムに、ミルクなどの自然素材とハーブや精油などで手作りした入浴剤を使えば、入浴の効果に自然素材やハーブのさまざまな効果が加えられて効果倍増です。
 今回紹介するのは、牛乳などの動物性ミルクや、アーモンドやココナッツなどの植物性などのミルクなどを使用した、白いにごり湯です。
 
 英語ではバスミルクと呼ばれますが、 バスミルクは肌が乾燥しがちで、うるおいがほしい人におすすめの入浴剤です。
 配合されている成分が肌をなめらかにしてくれるうえ、保湿効果もあるので、他のタイプの入浴剤と比べてお風呂上がりの肌がしっとりします。
 
この記事はこんな人にオススメしています。
・自分が栽培して収穫したハーブや野菜を利用して、より自然派の生活を楽しみたいかた。
・市販の入浴剤の色や香りが苦手で、より自然な香りを求めているかた。
・ハーブやアロマテラピーに興味があり、生活に取り入れてみたいかた。
 
 

 
  目次
 
1.ミルクを使った入浴剤をおすすめする理由
(1)にごり湯とバスミルク
(2)ミルクを使った入浴剤の効能
(3)手作りの入浴剤をおすすめする理由
(4)入浴剤を手作りするとき気になるポイント
2.ミルクを使った入浴剤に必要な材料
(1)基材
(2)精油
(3)ハーブ、野草、果物など
(4)材料の入手方法と予算
3ミルクを使った入浴剤を作るときに使用する器具
4.ミルクを使った入浴剤の作り方の基本
5ミルクを使った入浴剤を作る上でのポイント
(1)加える精油の分量について
(2)精油を加える時のポイント
(3)精油(アロマオイル)の選び方
(4)子どもに対する注意点
(5)その他入浴剤を使うときの注意事項
(6)保存期間について 
(7)お風呂に対する影響について
(8)手作りした入浴剤(バスソルト)は販売したりプレゼントしたりできるか? 
6.ミルクを使った入浴剤のレシピ
7..その他ハーブ・アロマで手作りするいろいろな入浴剤
 

1.ミルクを使った入浴剤をおすすめする理由

(1)にごり湯とバスミルク

 乾燥の季節は、白濁してとろっとしたにごり湯が恋しくなります。
にごりタイプとは、お風呂に入浴剤を入れた際に、お湯が乳白色などににごり、お湯の中が見えなくなるタイプを言います。透明タイプの入浴剤に比べ、少しですがお湯がやわらかくなったように感じます。
 有名な温泉に入っているかのような風情漂う香りと湯色で、温泉気分の楽しむことができます。
 にごり湯の基材には、牛乳やヤギ乳など動物性ミルクの他、アーモンドやココナッツなどの植物性のミルク、あるいは、オートミルクやコーン、米ぬかなど、穀物を挽いたものも使用されます。
 今回は代表的なにごり湯のバスミルクの作り方について紹介します。
 
 

 

(2)バスミルクの効能

①保湿効果 
 バスミルク(ミルクなどを使った入浴剤)は、保湿力と疲労回復に優れた入浴剤です。バスミルクをお湯に入れた途端、深みのある香りがお風呂場に広がり、心身ともに癒されます。そして、バスミルクに含まれている保湿成分が肌に潤いを与え、しっとりした柔らかい肌になることができます。
  
②リラックス効果
 白濁した穏やかな色のお湯には、どんな寒い季節でも、気持ちまでとろりとほどいてくれるあたたかさがあります。
  

(3)入浴剤の手作りをオススメする理由

現在、様々な入浴剤が市販されています。誰でも簡単に「薬湯」や「温泉」気分を味わうことができます。が、香りがきつすぎるとか、安全な成分が心配だなど、気になることも多いものです。
 そんな方におすすめなのが、ハーブや精油など自然の素材を使った手作りの入浴剤です。誰でも簡単に、植物(ハーブ)や植物の香り(アロマ)のパワーを日々の生活に取り入れることができます。下にそのメリット、デメリットを挙げてみました。
 
おすすめの理由①
・自分で作る楽しみが生まれる。
 
自分のヘルスケアや美の追求のために自作する入浴剤は、楽しみの一つになります!疲労回復や肌の角質除去など効果や香りなどをイメージしながら、その時の気分に合わせて入浴剤の種類を選べるのもいいところですね。
 
 手作りの1番のメリットは自分好みのものが作れるところです。市販のものを使用した時に、「なんだか香りが合わないな」「ちょっとべたつき過ぎるな」など、期待していたものと違ったことがないでしょうか?
手作りをすれば精油で好きな香りを作ることが出来ますし、基剤を選べば好みの肌触りを実現することができます。
 
おすすめする理由②
・自然派の暮らしが楽しめる
 
合成された成分が苦手だから、ナチュラルな暮らしがしたいと願う人も見られます。何から始めればいいかわからないという場合、自作する入浴剤が自然派の暮らしの入り口となるかもしれません。

 自作入浴剤の材料は掃除や調理などにも使えるのがメリットです。入浴剤からどんどん自然派の暮らしが広がります。さらに、自然な香りを楽しみながら体も心もしっかりリラックスできます。
 
 市販の物の成分表を見ると、たくさんの種類が書いてあり、それが一体どんなものなのかを調べるだけで一苦労です。手作りをすることで、自分の肌にあった安心できる素材から作ることができます。保存料などの添加物が入らないのも嬉しいポイントです。
 

おすすめする理由③  
・経済効果が生まれる。
 しかし、自作入浴剤ならばキッチンにある材料だけで毎日の入浴タイムをリラックスタイムに変えられます。ランニングコストを考えると、かなり安価な入浴剤づくりになるでしょう。作り方も簡単なので、時間の無駄を感じることもありません。
 自分で作るとなると、まずは作る時の道具が必要ですが、意外とお手軽に手に入るし一度購入すれば長く使えます。ローズなど、高価な市販のバスオイルに使用されている成分も材料だけなら手軽な価格で入手できる場合が多いので、高価な成分を使用した自分だけの特別仕様のバスオイルを作ることもできます。
 
 市販の入浴剤であれば、安いものでも1回あたり20円前後となりますが、手作りであれば材料によっては、1回あたり数円程度で作ることも可能です。
 
また、自身で材料を選ぶため、体調や気分に合わせるなど安心して使用することができますし、加える材料を工夫すれば得たい効果をしっかりと狙えます。
 

(4)入浴剤を手作りするとき気になるポイント

 
①.作り方や素材の知識が必要でありて手間がかかる。
 安心して使用できる入浴剤を作るためには、作り方やそれぞれの素材の知識を取得する必要があり時間や手間がかかります。
 
 近年はネットでの情報入手が簡単にできるようになっています。精油や植物油などの知識は、私達の健康や生活に密接に関係するものであり、作っているうちにいろいろな知識が高まります。
 
②.必要な材料を集めるのがたいへんである。
 使用する材料の中には、近所のスーパーなどで手に入らないものもあり、最初のうちは材料を入手するのが面倒です。
 
 普通は利用していない、ネット通販や専門店などを利用すると、これまでより生活の幅がひろがり楽しくなります。

2.ミルクを使った入浴剤作りに必要な材料 

 入浴剤作りに必要な材料は、ベースとなる基材と香りや色、成分などさまざまな効果を付け加える精油や ハーブです。今回のベースとなる基材は ミルクなどです。
 精油は植物の香りの成分を抽出した天然の物質です。様々な植物から抽出されており、ブレンドすることも可能です。
 自分だけのお好みの香りを作ることができます。
 ハーブや果物、スパイスなど色々な材料を使用すれば、色や香り、薬効などさまざまな効果を付け加えることができます。
 
 
 

(1)基材

牛乳
 かのクレオパトラが愛用したともいわれるのが牛乳風呂です。ネット上でも牛乳風呂をのレシピが多く取り上げられています。
 牛乳風呂は、肌に栄養を与え、肌の若返りと、しっとりとしたきめ細かな美肌づくりに効果があるとされています。リラックス効果もあります。
 期限切れ近い牛乳の使用方法としてもオススメです。
 
牛乳を使用したレシピ
 
ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:エルダーフラワーとミルクのお風呂。
 
○スキムミルク
 お菓子やパン作りに使用されスキムミルクとは、水に溶けやすく加工した脱脂粉乳のことを言います。スキムミルクは、牛乳から脂肪分を取り、乾燥させて作られたもので、とても保存性に優れています。一般的に牛乳の賞味期限は、製造日から1週間程度ですが、スキムミルクはなんと製造から1年程度とされています。脂肪分を抜いてあるので油やけすることもなく、風味が落ちにくいのも特徴です。
 お湯に溶かせば、製造する際に水分と脂肪分を飛ばしているもので、牛乳よりサラッとした感触です。
 
 乳成分中のタンパク質や糖分が保湿効果を持ちます。
手軽に常備できるにごり湯の材料としておすすめです。
アーモンドミルクパウダーやココナッツミルクパウダーのように単独では素材の芳香があるわけではないので、精油やハーブなど香りの素材とくみあわせやすいです。
 
スキムミルクを使用したレシピ
 
入浴剤を作る:ラベンダーのミルク風呂。
 
 
クリーム
 以前に投稿しましたが、柑橘系など刺激のある精油を入浴時に使用する時は、精油だけだと皮膚の刺激など気になる場合があります。しかし牛乳やホイップクリームに精油を混ぜて使用するとあまり刺激がないように感じます。
 「クリーム」とは「生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したもの」で「乳脂肪分が18%以上のもの」と法律で定義されています。
 
クリームを使用したレシピ
 
ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:スペアミントのホイップクリーム風呂。
 
 
 
バターミルクパウダー
 バターミルクパウダーは、バターを作る過程で発生する、「バターミルク」と呼ばれる液体を乾燥させたものです。パンやお菓子作りの材料として利用されています。牛乳と比べて脂肪分が少なくさっぱりしていますが、脂肪分を除くと栄養成分は牛乳とほとんど同じく使いやすいということがポイントです。
 
バターミルクを使用したレシピ
 
入浴剤をつくる:バターミルクパウダーをつかった入浴剤。
  
アーモンドミルクパウダー
 中華食材で杏仁豆腐のもと。アーモンドの仁の芳香をもった白い粉。
市販のものは、砂糖うあコーンスターチなどの澱粉が加えられていますが、いずれも天然の保湿成分なので、入浴剤にはとてもおすすめです。
 風呂上がりの肌にはアーモンドの芳香が残り、さらりとしながら、しっとりすべすべになります。
 
アーモンドの木は中東原産で、現在は、地中海沿岸の国々やカリフォルニアの恵まれた暖かい気候の中で栽培されています。古代の木で、何千年もの間栽培されてきました。
 アーモンドパウダーとは、粉末状に加工したアーモンドのことです。
アーモンドは油脂が多く含まれるておりクッキーやマカロンなどのお菓子作りに使用されています。今回は入浴剤の基材として使用します。
 
アーモンドミルクパウダーを使用したレシピ
 
・入浴剤を作る:アーモンドパウダーのお風呂。
 
 
ココナッツミルクパウダー
 東南アジアの食材で、ココナッツの果肉を水と合わせて搾った、液状のミルクを乾燥させた粉です。
 ココナッツの甘い香りがして、アーモンドミルクパウダーよりもとろりとして、よりリッチな保湿力があります。
 特に肌が乾燥しているときにおすすめです。
 
ココナッツはヤシ科の植物のココヤシの果実です。ココナッツからは様々な食材が作られますが、それぞれ栄養価が高く、人々の健康に貢献しています。
 そのココナッツの果実から搾った新鮮なココナッツミルクを、微細な霧状にし、熱風中に噴出させて瞬間的に粉状に乾燥させて製造したのがココナッツミルクパウダーです。原料は、ココナッツと、ココナッツを粉末化させるために必要なでんぷん質として使用するタピオカだけです。
 ココナッツミルクといえば、タイカレーなどの料理を思い浮かべますが、石鹸や入浴剤の基材としても利用されています。
 
 
ココナッツミルクパウダーを使用したレシピ
 
・入浴剤をつくる:バニラビーンズとココナッツミルクの入浴剤。
 
オートミール
 
オートミールとは、燕麦(エンバク)を脱穀して調理しやすく加工したものです。エンバクは、オートムギ、オーツ麦、オートとも呼ばれています。

 北欧の伝統食でもあるオートは、寒い気候に適した温性、甘味の穀物で、オートミールは、種子をひきわったもので、粥は滋養に富んだ朝食になり、皮膚にも外用することができると、メディカルハーブ/ペネラピ・オディ著に記載されています。

 オーツは全粒穀物であるため栄養が豊富です。
水や牛乳、豆乳等で煮て粥状にして食べられます。完全に乾燥した状態から、軽く煮るだけで粥状になり、食べることができるので、朝食用のシリアルに用いられます。
 オートミールは化粧品や入浴剤としての使用の歴史もあります。
イギリスのある公爵夫人は、この洗顔法の老いてもその美貌を保ったとか?
今回はパック剤の基材として使用します。
 
オートミールを使用したレシピ
 
ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:オートミールのお風呂。バラの花をつかう。
 

(2)精油(アロマオイル)

 精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもちアロマテラピーの基本となるものです。
 精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トン も必要とします。
 大量の原料植物から、ほんの少ししか採れない貴重なエッセンスです。
 バスソルトに香り付けとして加えることにより、作る目的や自分の好みにあわせた自分だけのバスソルトを作ることができる。
  

Q:アロマオイルと精油はどのように違うのですか。どちらもバスオイルにつかえますか
 
 一般に販売されているアロマオイルは、植物に由来する天然の芳香物質(精油)だけでなく、合成香料や、その香料をプロピレングリコールやアルコール、植物油や鉱物油などで希釈した製品を広く含んでいます。アロマオイルは、香水や化粧品、食品に添加する香料、ポプリ作り、芳香を楽しむために広く利用されています。アロマティックオイル、フレグランスオイル、ポプリオイル、フレーバーオイルなどいろいろな呼び名があります。
 また、植物油に精油をブレンドしたアロマテラピートリートメント用のマッサージオイルも一般にはアロマオイルと呼ばれることがあります。
 
 バスソルトに使用するアロマオイルは、天然の精油を使用しましょう。市販されているバスオイルやマッサージオイルも使用可能です。
 
 
Q: アロマブレンドオイルは、入浴剤NGですか?
 
 アロマブレンドオイルの中でも、精油以外の成分(アルコールや人工香料など)が入っていることもあるので、成分表を確認しましょう。ブレンドオイルはもともと香りを楽しむものなので、肌に刺激のある成分などが含まれている場合もあります。
 
 配合されている成分がわからない時は使わない方がよいでしょう。
 
 
Q: 初心者にはどのような精油がおすすめですか
 
 精油(エッセンシャルオイル)は300種類ほどあると言われていてます。その中からお気に入りを見つけたり、ブレンドしたりするのははとても楽しい作業ですが、まずは一般的で初心者にも使いやすい精油を使ってみましょうしょう。
 
(公社)アロマ環境協会のおすすめの精油30種類を以下にリンクしておきます。 
 

(3)ハーブ、野草、果物など

 基本のバスソルトのレシピに、ドライハーブや花、野草などを混ぜ、飾り付けや、色付けをしてアレンジすることもできます。
見た目にも華やかさが加わるので、プレゼント用にもおすすめです。
 お好きなハーブや果物窓を使えば入浴剤を作るのがより楽しくなります。
  

 
1)ハーブとは
 ハーブとは香りをもち、人の役に立つ植物の総称です。昔から染料として利用されてきたハーブはたくさんあります。人工の顔料より自然なやさしい色が出ます。
 また、ハーブにはさまざまな成分が含まれており、精油と同様に、ドライハーブも種類によって色々な効能があります。
 ハーブの効能を勉強しながら使用してみるのもまた楽しいものです。
 
2)ドライハーブ
 芳香植物(ハーブ)を乾燥させたものがドライハーブです。たとえ同じハーブでも精油とドライハーブは、それぞれ違う個性の効能をもつことが多々あります。石けんや化粧品をつくるときは、そのまま使ったり、ミキサーや乳鉢などで砕いて使用します。ハーブ薬を作ったり、ハーブの色や素材感をいかして、色づけや飾りとして使います。
 
3)ハーブ薬と浸出油
 ハーブ薬は、芳香植物(ハーブ)をオイルや、アルコール、お湯などで浸出することにより、その薬効成分を取り出したものです。浸出油、チンキ剤などは手軽に作れて、昔から民間療法に利用されてきました。
 その中で浸出油(インフューズドオイル)は、ハーブの有効成分を植物油の中に抽出したものです。ハーブの中に含まれているさまざまな有効成分のうち、脂溶性(油に溶ける)の有効成分を抽出したものです。
 これらを目的に合わせて上手に使うことで、作るバスオイルに豊かな植物の香りと効果を加えることができます。
 

(4)材料を入手する方法と予算について

1)材料の入手方法
 植物油も精油もネットショップやハーブやアロマテラピーの専門店で入手できます。精油はたくさんのブランドがありますが、ここでは当サイトで主に使用しているブランドについて紹介します。
 
①精油
 
*おすすめのブランド
 
生活の木
 生活の木は、国産の精油のブランドです。東京都渋谷区に本社をおき、アロマテラピー関連商品を幅広くとり揃えています。
 当サイトで紹介している素材はほとんど手に入ります。値段も比較的リーズナブルです。
 当サイトは、2003年から2015年まで、生活の木のパートナーショップとして店舗を運営していたので、当サイトでももっともよく使用しています。
 
ニールズヤード
 ニールズヤードはイギリスの精油のブランドです。ブルーボトルの精油でよく知られています。日本にも東京を中心に店舗があります。ちょっと価格は高めですが、オーガニックの精油も充実しています。
 
*ブランド選びのポイント
 以上当サイトで主に使用している2つのブランドを紹介しましたが、精油を買う前にはいくつか確認した方が良いことがあります。
 最低、次の3点が確認できればOKです。 
 
・化学合成されていない、純粋なもの、つまり100%天然のオイルか。
・精油名・学名・原産国など精油の情報が記載されているか。
・成分表の記載があるか。
 
 精油は安価なものから、高価なものまでピンキリですが値段だけでは、その精油が天然で品質が保証されるか判断は難しいものです。
 100%の保証にはなりませんが(記載の偽装ということもありえます。)、上記の3点を確認すると良いでしょう。
 
*AEAJ表示基準適合精油認定制度
 社団法人日本アロマ環境協会では、消費者を保護する観点から、精油ブランドを対象とした「表示基準」を定めています。
 AEAJ表示基準適合認定精油として認められた精油にはラベル部分や使用説明書に必ず精油製品情報の8項目と4つの使用上の注意事項が記されています。
 参考にするとよいでしょう。
  
②植物油
  一般に植物性のオイルの中で常温で液体のものを植物油、固体のものをバターと言います。
 植物油として市販されているものには、スーパーなどで販売されている食用のものと、上記、ハーブ・アロマ専門店ブランドなどで販売されている化粧品グレードのものがあります。
 食用のものでも使用できますが、手作りコスメに使用する場合は、当サイトでは化粧品グレードのものを使用し、またおすすめしています。
 
③ハーブ
 使用するハーブは自家栽培して利用するのが理想です。
 ただ、植えたハーブが育つには時間もかかります。レモン栽培はかなりハードルが高いかもしれません。
 そんな人におすすめなのが、ハーブティー用のドライハーブの利用です。
 
 ハーブティーはスーパーでもネットでたくさん販売されています。一般的には何種類ものハーブをブレンドしているブレンドハーブティーが多く、味も価格もさまざまです。
 ノンカフェインの楽しみのお茶として飲むならサマザマなブランドのなかならお気に入りを探すのも楽しいものですが、健康のために効能や品質を気にするならハーブやアロマテラピーの専門ブランドを購入したほうがよいでしょう。
 当サイトで使用しているブランドを紹介しておきます。
   
*おすすめのブランド
 
生活の木
 生活の木は、日本のハーブや精油のブランドです。東京都渋谷区に本社をおき、ハーブやアロマテラピー関連商品を幅広くとり揃えています。
 当サイトで紹介している素材はほとんど手に入ります。値段も比較的リーズナブルです。
 当サイトは、2003年から2015年まで、生活の木のパートナーショップとして店舗を運営していたので、当サイトでももっともよく使用しています。
 
ニールズヤード
 ニールズヤードはイギリスの精油のブランドです。ブルーボトルの精油でよく知られています。日本にも東京を中心に店舗があります。ちょっと価格は高めですが、ハーブティーも販売しています。
 
エンハーブ
 エンハーブは、ハーブティー、エッセンシャルオイル、茶器など、ハーブ関連商品を常時200点以上取り扱っているサントリーグループのハーブ専門です。
 各地のデパートなどに店舗を展開しています。ちょっと高価ですが、店舗では自分でオーダーメイドのブレンドをしたり、購入する茶葉の量も調整可能です。
 
*ブランド選びのポイント
 以上当サイトで主に使用している2つのブランドを紹介しましたが、ハーブを買う前にはいくつか確認した方が良いことがあります。
 最低、次の点が確認できればOKです。 
 
・ハーブ名・学名・原産国、部位などハーブの情報が記載されているか。
 
 ハーブは安価なものから、高価なものまでピンキリですが値段だけでは、そのハーブが天然で品質が保証されるか判断は難しいものです。
 100%の保証にはなりませんが(記載の偽装ということもありえます。)、最低、学名と部位の2点が記載されているかを確認すると良いでしょう。
 
④ミルク
 ミルクは、冷蔵庫にある余ったものでかまいません。気になって買ってはみたが使いきれず残っているものがあるはずです。上手に利用してみましょう。
 
2)材料入手のための予算の目安
 
・精油
 
精油はブランドによって3ml〜10mlのボトルで販売されています。精油の種類により高低はありますが、一般の精油は、10mlボトルで1500円〜3000円くらいが目安です。
 
 10mlボトルだと、精油の滴数として200滴くらい(一回5滴使用するとすると40回分)になりますので、1滴8円から15円くらいになります。
 
*ローズなどの精油は、わずかしか取れない貴重なオイルなのでバリューオイルともいわれています。こちらは一般の精油の10倍以上高価です。
  
・植物油・バター
 化粧品グレードの植物油は25ml〜100ml程度のボトルで販売されています。
  植物性のバターも袋詰で売られています。
 
*価格は当サイトで使用しているオイルの目安です。ブランドなどにより価格にはかなりのばらつきがあります。
 
・ハーブ 
 ハーブはブランドによって小袋(10g〜30g)程度、100gなどさまざまな単位で販売されています。量が多くなるほど割安となりますが、最初は小袋を購入していろいろ試してみるとよいでしょう。
 
 当サイトで運営していた生活の木のハーブですと、一般的なハーブで
 
 小袋 10g〜20g で 500円
 100g で2000〜3000円 程度  
 
 です。  

3.ミルクを使った入浴剤を作るときに使用する器具

・計量スプーン
  少量の塩(ソルト)を量るときに使います。小さじ、大さじがある料理用のもので良いでしょう。
 
 攪拌(かくはん)用のガラス棒
 溶けた材料を混ぜるときに使用します。こちらも耐熱性のものが好ましいですが、使い捨てでいいのなら竹串や割りばしでも構いません。
 
 
・容器
 深めの小皿や小鉢など何でもかまいません。材料を混ぜ合わせるときに使います。
 
・保存瓶
 お酒にハーブなどの有効成分を抽出したり、保存したりするときに使用します。ガラス製の広口ビンが使いやすいでしょう。ホームセンターなどで入手できます。

4.ミルクを使った入浴剤の基本の作り方


 
•材料(ミルクなど液体を使った入浴剤: 全身浴 1回分)  
牛乳               200ml
ハーブ   
精油     1〜3滴 
 保存瓶 計量カップ、測り
 
•作り方 
①ハーブを牛乳の中に3時間ほどつけます。
  
・牛乳にハーブの有効成分を浸出します。
 ( ミルクでハーブティーをつくるイメージです。
 
②弱火で少し温めてからこして浴槽のお湯に加えます
 
下に容器などを置いて、布やハーブなどの入浴剤をいれる袋にハーブそのまま注ぎます。入浴時には、袋も一緒に浴槽に入れます。良い香りでおいしそうです。
  
③精油を準備します。ある程度入浴の後、浴槽に精油を加えてかき混ぜます。
 
 *香り付けに精油を加えていますが、精油はお湯に溶けないので少なめに入れています。
 

•材料(アーモンドパウダーなどパウダー状の基材の場合:全身浴 1回分)  

 
 アーモンドパウダー、ココナッツパウダーなど  大さじ 3
 
 精油    3〜5滴
 
容器
 

•作り方 

①ミルクパウダーをはかり、容器に入れます。
 
 
②精油を加えて混ぜ合わせます。
 
*精油はお湯に溶けないので、初めは1〜2滴で試して見ましょう。
   
③入浴時に浴槽に入れて、よくかき混ぜて入浴します。パウダーの粒が気になる場合は、布などにつつむか、お茶を濾す袋などにいれるとよいです。
 
 

・牛乳だけを使用する場合

・材料(全身浴1回分)
 牛乳  200ml 〜 最大で1ℓ程度
 
 クレオパトラも愛用していたというミルク風呂です、
 市販の牛乳を湯船に入れてよくかき混ぜて入浴します。
 
 本によっては1ℓ程度入れても良いと書いてあるものもありますが、最初は200ml程度から試してみましょう。
 

5.ミルクを使った入浴剤を作る上でのポイント

(1)加える精油の分量について

 精油(エッセンシャルオイル)は植物の成分を濃縮しているため、皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、植物湯などで希釈して(薄めて)して使用することが大切です。
 いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。
 個人差や使用法によりその刺激の程度は様々ですが、日本アロマ環境協会では、入浴剤としてお風呂での全身浴に使用する場合は1〜5滴、ハンドバスやフットバスなどの部分浴の場合は1〜2滴を推奨しています。
 
 通常の精油瓶には口にドロッパーが付いていて、精油が適量しか出ないようになっています。精油瓶をゆっくり傾けていくとポトッと1滴落ちますが、その分量はだいたい0.05mlです。
 
 
*精油瓶にドロッパーが付いていない場合はミニスポイトなどを使用します。ミニスポイト1滴はドロッパー1滴の約半分です。
 

(2)精油を加える時のポイント

 精油瓶はゆっくり傾けてポトッと1滴落とすのがポイントです。粘性の高い精油の場合は特に落ちにくいので、じっくり待つことが必要ですが、それでも落ちない時は精油瓶の底をポンポンと指で叩いてみると良いでしょう。
 慌てて瓶を振ってだそうとすると、どっとでてしまうことがあるので注意しましょう。
 

(3)アロマオイル(精油)の選び方

植物から得られる天然のアロマオイル(精油)には有益な作用がたくさんありますが、なかには肌への刺激が強いものや、光毒性(肌についた状態で紫外線にあたると、肌に炎症や色素沈着などの刺激を与える作用のこと)をもつものがあるので注意しましょう。
 
●皮膚刺激に気をつけたい精油
量を減らしたり、様子をみながら使用してください。特に敏感肌の方は注意しましょう。
 皮膚刺激に注意が必要な精油の例
柑橘系、スパイス系、ペパーミント、ユーカリ・グロブルス、レモングラス など
 
●光毒性に気をつけたい精油
光毒性をもつ可能性のある精油を使用する場合は、肌に使用後は紫外線を避けるか、光毒性の原因成分を除去したFCF(フロクマリンフリー)タイプを選びましょう。
 光毒性に注意が必要な精油の例
アンジェリカルート、オレンジビター、クミン、グレープフルーツ、ベルガモット、ライム、レモン など
 

(4)子どもに対する注意点

成長過程の子供は嗅覚が大人よりも繊細で、外からの影響を受けやすい傾向があります。また、アロマオイル(精油)は植物の芳香成分が凝縮されているため、小さな子どもには刺激が強すぎる場合もあります。
 原則として、3歳未満の乳幼児には、アロマオイルを加えたバスソルトの使用(アロマバス)は避けましょう
 3
歳以上の子どもには、大人の使用量の1/10程度から始め、多くても1/2程度とし、様子をみながら慎重に使いましょう。
 

(5)その他入浴剤を使うときの注意事項

 ・作ったら、なるべく早く使いましょう。
 ・浴槽によっては使用できない場合があります。
 ・使用後の湯は捨て、洗濯などに使用しないでください。
 

(6)保存期間について

直射日光、高温多湿を避けて保存し、2週間程度を目安に使い切りましょう。
 

(7)風呂釜のお手入れ方法

 ミルクにはさまざまな天然成分が含まれているため、そのまま放置するとそれらをエサに雑菌が繁殖する可能性があります。
 また、お湯の追い焚きもポンプ内で雑菌が繁殖する恐れがあるため絶対にやめましょう。
 使ったお湯は必ず当日中に捨て、綺麗にお風呂を洗うことをおすすめします。
 

(8)手作りした入浴剤(バスソルト)は販売したりプレゼントしたりできるか 

 
 入浴剤は法的(薬機法)には、化粧品、医薬部外品、雑貨の3つに分類できます。このうち、化粧品、医薬部外品は、製造の許可がないものは製造することができません。雑貨ならば無許可で製造できますが、その入浴剤が雑貨なのかどうなのかは微妙な問題です。
 このほかに製造物責任法(PL法)というものがあって、製造したものについて責任が生じます。入浴剤は直接肌に触れるものなので、使用した場合トラブルが発生す場合があります
 手づくりした入浴剤の販売はやめたほうがよいでしょう。手作りした入浴剤をプレゼントする場合ですが、あくまでも商業目的(販促などとして)以外の私的な場合は可能と思われます。しかし当サイトでは、トラブルの恐れがあるため、ごく親しい家族以外の人へのプレゼントはおすすめしていません。
 

6.ミルク、その他を使った入浴剤のレシピ

 ミルクなどを使用した入浴剤のレシピです。

その他いろいろな入浴剤のレシピ

 ミルクやオートミールなど、その他いろいろな基材を使った入浴剤のレシピです。
入浴剤を作る:バターミルクパウダーをつかった入浴剤。
 ハーブのオレンジフラワー、精油のプチグレンをブレンド。
 
入浴剤を作る:ユズのミルク風呂。
 ユズ精油、ゼラニウム精油をつかう。
 
入浴剤を作る:バニラビーンズとココナッツミルクの入浴剤。
 
入浴剤をつくる:アーモンドパウダーのお風呂。
 ホーリーフ精油、レモンマートル精油をつかう。
 
入浴剤をつくる:生クリームを使った良い眠りのブレンドの入浴剤。
 ベルガモット精油、マンダリン精油、ジャスミン精油、アミリス精油、ベチバー精油、生クリームをつかう。
 
ミルク紅茶風呂。
 ベルガモット精油をつかう。
 
レモンのホイップクリーム風呂。
 レモン精油、ベンゾイン精油をつかう。
 
ラベンダーのミルク風呂。
 
クラリセージのミルク風呂。
 フレッシュなクラリセージとミルクを使う。
 
ココナッツミルクの入浴剤をつくる。
 ココナッツミルクパウダー、イランイラン精油、パルマローザ、レモングラス精油、東南アジアのキッチンハーブをつかう。
 
スペアミントのホイップクリーム風呂。
  ホイップクリーム、スペアミント精油、スペアミントをつかう。
 
エルダーフラワーとミルクのお風呂。
 牛乳、ローズアブソリュート精油、エルダーフラワーをつかう。
 
オリエンタル風の香りのお風呂。
 サンダルウッド精油、ローズウッド(葉)精油、海藻パウダーをつかう。
 
ハーブ・アロマで手作りする日本の入浴剤・冬のお風呂用バッグをつくる。
 レモン、しょうが、マンダリン精油をつかう。
 
リフレッシュし、リラックスさせるレモンバスをつくる。
 レモンジュース、レモン精油、ゼラニウム精油をつかう。
 
オートミールのお風呂。バラの花をつかう。
  オートミール、ローズレッドをつかう。

7.その他ハーブ・アロマで手作りするいろいろな入浴剤

アロマ手作り:入浴剤(バスソルト)を作る

アロマ手作り:入浴剤(バスソルト)を作る

 

バスソルト

天然塩を使った基本のバスソルトの作り方を紹介しています。

 

バスオイル

植物油を使った基本のバスオイルの作り方を紹介しています。
 

バスボム

重曹を使った基本のバスフィズの作り方を紹介しています。

 
お酒を使った入浴剤の作り方の紹介です。
ハチミツを使った入浴剤の作り方の紹介です。
牛乳などの動物性ミルクやココナッツなどの植物性ミルクなどを使った入浴剤の作り方の紹介です。
フレッシュラベンダーの入浴剤
ハーブや野草を使った薬湯のレシピです。

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