入浴剤をつくる:ハーブを使った皮膚を柔らかくする入浴剤。

 アン・マッキンタイア著女性のためのハーブ自然療法には、皮膚を柔らかくするには、 コンフリー、マーシュマロー、カモミール、エルダーフラワーなど鎮静効果のあるハーブの濃い浸出液を風呂の湯に加えるとよく効くとありました。
 今回は、こちらを参考にした入浴剤の紹介です。
 
入浴剤をつくる:ハーブを使った皮膚を柔らかくする入浴剤。

入浴剤をつくる:ハーブを使った皮膚を柔らかくする入浴剤。


 

 目次

1.ハーブで手作りする入浴剤に使用する材料
(1)ハーブ
(2)植物油
2.ハーブで手作りする入浴剤の作り方
3.ハーブ・アロマで手作りするその他いろいろ入浴剤
 

1.ハーブで手作りする入浴剤に使用する材料

 今回は、アン・マッキンタイア著『女性のためのハーブ自然療法』の
レシピを参考に、肌を柔らかくする入浴剤をつくってみます。
使用するハーブは、マーシュマロー、エルダー、カモミールです。
 

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 (1)ハーブ

 ハーブとは芳香植物(香りのあるあ植物)の総称です。
 
 ハーブ(Herb)の語源は、ラテン語で草を意味するHerba(ヘルバ)に由来しています。
 Herbという言葉にはいくつもの定義があります。Weblioの英和辞書に”Herb)と入れると、薬用植物、薬草、香草、ハーブ、(花が咲いた後、根以外は枯れる)草、草本、マリファナなどとの訳が出てきます。
 植物学者や園芸家は、「ハーブとは、小さい、種子をつける植物で、本来どちらかといえば木本性よりむ”Herbaseous”という言葉が語源)である。」と定義するでしょう。料理研究家なら、「香草、香味野菜。料理などに香りを与えたり,味を調える目的で使用する植物である。」と定義するでしょう。ハーブ療法家なら、「薬草、健康や美容に役立つ植物」とするかもしれません。
 それぞれの立場により幾つかの定義がありますが、より一般的に言えば、「ヒトの暮らしに役立つ、特に健康維持に役立つ特性を持つ植物の総称」ということになるでしょう。日本大百科全書(ニッポニカ)では以下のように解説しています。
 
『それぞれが個性あふれる香りをもち、花、茎、葉、種子、根などが、薬品、食品、染料その他さまざまな用途に用いられ、美容や家事に至るまで人々の生活に役だち、うるおいを与えてくれる有用植物の総称。特有の香りをもつものが多いので香草と訳されるが、香りの強いものばかりとは限らない。ここでは、植物に含まれる成分が生活に役だち有効に利用できるものであれば、ゴボウやニンジンのような一部の野菜も含めてハーブとして扱う。』
 
 ハーブは一般的には料理やお茶として利用されるイメージがありますが、もともと薬草としての使用の歴史があり、薬湯としても広く使われてきました。(フレッシュ)で、またはドライ(乾燥したもの)で、入浴剤として利用できます。
 
 今回使用するハーブは、マーシュマロー、エルダー、カモミールです。
 
 どれも日本でもおなじみなハーブで、ハーブティーとしても市販されています。 
 
☆ハーブ薬(浸剤)
 ハーブ薬は、芳香植物(ハーブ)をオイルや、アルコール、お湯などで浸出することにより、その薬効成分を取り出したものです。浸出油、チンキ剤などは手軽に作れて、昔から民間療法に利用されてきました。これらを目的に合わせて上手に使うことで、作るアロマクラフトに豊かな植物の香りと効果を加えることができます。
 今回はお湯に直接入れて入浴するので、使い方としては浸剤です。

マーシュマロー
 マシュマロウは、西ヨーロッパや中央ヨーロッパ原産のアオイ科の多年草のハーブです。ヨーロッパでは古くから薬草として人々に親しまれ、 華やかさと優美さを兼ね備えた花として愛され、現在でも世界中で園芸用ハーブとして親しまれています。 
 お菓子のマシュマロは、もともと、マシュマロウの根からとれるとろみのある粘液質に小麦粉、砂糖、香料などを混ぜて作ったもので、植物名がそのままお菓子の名前になったものです。
マシュマロウの根に含まれる有効成分であるジェル状の粘液質は、アラビノガラクタンなどの多糖類です。、 消化器系、呼吸器系、泌尿器系の表層粘膜の炎症や皮膚の炎症を和らげる働きがあるとされ、ハーブティーで飲まれるほか、美容や薬用目的でも利用されています。
 
 
エルダー(エルダーフラワー)
 

 エルダーフラワーはフラボノイドを豊富に含むハーブの代表で、英国ではコーデイアルと呼ばれる伝統的な自然飲料として楽しまれています。
 エルダーフラワーのハーブティーは、西洋ではインフルエンザの特効薬ともいわれ、発汗を促し、毒素を排出してくれるとして親しまれています。
 
○カモミール(カモミール・ジャーマン)
 

 ジャーマン・カモミールはやさいしいリンゴの香りがする飲みやすいハーブティーです。リラックスのハーブティーとして世界中で飲まれています。ピーターラビットの童話でもおなじみです。
 チンキ剤として使えば、ジャーマンカモミールは消炎、美白があると、ハーバルセラピストコース・テキスト(美容によく用いられるメディカルハーブの部分より)/日本メディカルハーブ協会に記載されています。

(2)植物油

 今回は、肌にしっとり感を持たせるため植物油を加えてみました。使用した植物油は、 皮膚にさまざまな有用性があるといわれるアボカド油です。
 
・アボカド油
 アボカド油は、ビタミンA、B、C、D、E、K、ナイアシンなどが含まれています。アステカや中央アメリカでは、食料だけでなく美容にも利用されていました。美容利用として細胞再生を促進させて皮膚に弾力性を与え、乾いて輝きを失った毛髪の手入れにも有効で、毛髪を強化し、伸びを促進させると植物オイル・ハンドブック/シャンタル&クレルジョウ著
に記載されています。肌への効果を期待して使用してみました。アボカド油は粘性が強くすべりが悪いため、美容用オイルとして使用する場合は他のオイルに10%ほどブレンドして使用するのが一般的ですが、今回は少量のため単独で使用してみました。
 

 

2.ハーブで手作りする入浴剤の作り方

ハーブをつかった肌を柔らかくする入浴剤

  ハーブを入浴剤として使用するには、乾燥させて(ドライハーブ)使用する方法と生(フレッシュハーブ)で使用する方法の2つがありますが今回は乾燥したハーブを使用します。
   

(2)ドライハーブ(乾燥)使用

 
•材料(1回分)  
 マーシュマロー、カモミール、エルダーフラワー・・・合わせて20グラム
   アボカド油                           1〜2.5ml
 
•作り方 
ハーブを袋にいれて、熱湯1リットルを注ぎ、冷めるまでそのままにします。
 
*今回は当サイトが所有している農園で収穫したハーブを使用しました。市販のハーブティーでもよいです。
 
*そのまま浴槽に入れてもよいですが、40度程度の浴槽のお湯では、成分
が抽出しにくいので、熱湯で抽出しています。ハーブをいれる袋にいれて抽出すればそのまま浴槽に入れることができます。
 
さらに今回は、皮膚を柔かくするといわれているアボカド油も1〜2,5ミリリットルを浴槽に一緒にいれることにしました。
 
*アボカド油は皮膚にさまざまな有用性があるといわれています。
 
 
 
③ハーブの浸出液とアボカド油を浴槽にいれてよくかかき混ぜます。
 
ハーブの入った袋ごとバスタブにいれました。袋は、肩や首の疲れがある場所に当てると気持ちがよいです。
 
 
・使用後の感想
 今回のハーブのブレンドは、冷えがあるときなどに利用する今回のブレンドです。入浴剤としては、香りは穏やかで、体も温まり、肌もしっとりする感じでした。これから冬にかけての時期に利用すると良いと思いました。
 

(3)使用する量について

 いろいろな書籍により使用する量にバラつきがあります。
日本の薬草系の書籍では1回で200g〜400g(今回の10倍、かなり多め)との記載が多いです。西欧のハーブ系の書籍では20g〜40gと少なめです。
 
 今回は参考にした文献より、ハーブ系の20gを使用してみました。
今回は熱湯でラベンダーの成分を抽出して使用していますが、そのまま直接浴槽に入れるなら、日本の薬草系の書籍のように200g程度入れてもよいかもしれません。また試してみたいと思います。
 

3.ハーブ・アロマで手作りするその他いろいろな入浴剤

アロマ手作り:入浴剤(バスソルト)を作る

アロマ手作り:入浴剤(バスソルト)を作る

 

バスソルト

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バスオイル

植物油を使った基本のバスオイルの作り方を紹介しています。
 

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重曹を使った基本のバスフィズの作り方を紹介しています。

 
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