アロマ手作り:リンゴのパック剤。
リンゴ、ホワイトクレイ、小麦胚芽油、サイプレス精油をつかう。
アロマで手作りするコスメ:リンゴのパック剤
目次
1.アロマで手作りするコスメ(パック剤)に必要な材料
(1)クレイ
(2)リンゴ
(3)植物油
(4)精油
2.アロマで手作りするコスメ(パック剤)にする器具
3.アロマで手作りするコスメ(パック剤)の作り方
4.アロマで手作りするコスメ(パック剤)を作る上でのポイント
(1)加える精油の分量について
(2)精油を加える時のポイント
(3)クレイパックの使用方法と注意点
5.その他アロマで手作りするコスメの記事
1.アロマで手作りするコスメ(パック剤)に必要な材料
精油は植物の香りの成分を抽出した天然の物質です。様々な植物から抽出されており、ブレンドすることも可能です。自分だけのお好みの香りを作ることができます。
(1)クレイ
クレイとは、岩石が長い年月をかけて風化や変性を繰り返してできた、鉱物を含んだ土(粘土)のことです。カオリン、モンモリオナイトなどいろいろな種類があり、フランスをはじめ世界各地で採取されています。
クレイの主成分はミネラルです。そして、ケイ土、鉄、酵素、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などで構成されています。これらの成分が体の新陳代謝を促し、体内に蓄積されたう有害物質や老廃物を排泄します。フェイスパックで使用すれば、余分な皮脂や毛穴の汚れを吸着させて取り除く効果があります。微細な泥粒子が毛穴の奥まで浸透するから、洗顔では落としきれない汚れもすっきりと落とすことができます。
また、化学成分を使っていない天然成分からできており、アレルギーや肌荒れしやすい敏感肌の人でも安心して使えます。
2)クレイの効果
・ 美容効果
様々な種類があるクレイパック。すべてに共通していえるのが、吸収・吸着力の高さです。毛穴の汚れをしっかりと吸い取ってくれるため、小鼻の黒ずみ改善にもおすすめです。また、体内から悪いものを吸い出すデトックス効果も期待できます。
・健康効果
毒素を吸い出すデトックス効果のほか、イオン調整の作用もあると言われています。クレイパックの本場ヨーロッパでは、その作用を活用して治癒目的に使うクレイセラピーが行われています。
3)今回使用するクレイ
今回使用するクレイはホワイトクレイです。
ホワイトクレは鉱物としてはカオリナイトが主成分のベーシックなクレイです。
微粒子で、とても柔らかいのが特徴で、ボディパウダーや歯磨き粉などの、スキンケア類のもとになることが多いクレイです。
(2)リンゴ
通常パック剤の練り合わせに使用する水には精製水を使用しますが、今回はリンゴの水分を使用します。
野菜や果物をクレイパックに用いると水分があるので水を使わなくてよく、そのまま植物の水分を使用することができます。
(3)植物油
小麦胚芽油は、小麦の胚芽から抽出されるオイルです。パック剤をしっとりとさせるように加えてみました。
①.小麦胚芽オイル
小麦胚芽油は小麦の胚芽から抽出されるオイルで、ビタミンEを豊富に含んでいることで有名です。粘性が強く使用感が重いため。通常は他の植物油にブレンドして使用されます。
キャリアオイル事典(レン・プライス/シャーリー・プライス著)にも、豊富な脂溶性ビタミンが乾燥肌の回復に大変有効であると記載されています。
(4)精油(アロマオイル)
1)精油
精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものです。
精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トン も必要とします。
大量の原料植物から、ほんの少ししか採れない貴重なエッセンスです。
2)今回使用する精油
今回使用する精油は サイプレスです。
2.使用する器具
1).ビーカー
植物油を入れて量る時に使用しますので、目盛りがついていればビーカーでなくても構いません。大量に作る予定でないのなら、大きすぎない容器を選ぶようにしましょう。30mlと50mlぐらいが便利です。
2).攪拌(かくはん)用のガラス棒
溶けた材料を混ぜるときに使用します。こちらも耐熱性のものが好ましいですが、使い捨てでいいのなら竹串や割りばしでも構いません。
3).乳鉢、乳棒
クレイをすりつぶしねりあわせるときに使用します。世界各地で古代から使われており、食品の加工や調剤・実験器具として用いられています。
3.クレイパックの作り方
材料 (1回分)
ホワイトクレイ 大さじ 1/2
リンゴ 大さじ 1/2
小麦胚芽油 少々
精油
サイプレス 1滴
作り方
①ホワイトクレイをはかり乳鉢にいれて擦りおろしたリンゴを加えて混ぜ合わせます。
*今回使用のホワイトクレイはカオリンを主成分に微量ミネラルを含みます。
リンゴは青森県産津軽です。リンゴはハップ剤として伝統的にもちいられています。
②小麦胚芽油を加えて混ぜ合わせます。
*小麦胚芽油です。乾燥肌、壮年肌の場合には、果物と少量の小麦胚芽油などを用いると上記の書には記載されています。
0.025ml(スポイトで)加えました。少量なので独特の香りや色はあまり感じないようです。
*クレイの種類や季節の違いで適切なクレイの量、水分量が変わるため、その都度量を微調整します。
③サイプレス精油を加えて混ぜ合わせます。
*今回使用のサイプレス精油はヒノキ科の葉と果実から抽出した精油です。上記の書にはパックの壮年肌の精油に記載されています。
④ラベンダー精油を加えて全体をよく混ぜ合わせます。
・使い方
目や口のまわりをさけ、顔全体に塗ります。ぬるめの湯で洗いながし化粧水などで肌を整えます。
・使用後の感想
使用してみたところ、リンゴの擦りおろしが冷たく感じて気持ちがよいです。香りは甘くフレッシュな香りにサイプレスの木のような香りがします。小麦胚芽油は独特の香りがありますが不快には感じませんでした。洗い流す前からしっとり感があるので小麦胚芽油はほんの少量でも良いと思いました。これからの季節に良いと思いました。
4.パック剤を作る上でのポイント
(1)加える精油の分量について
精油(エッセンシャルオイル)は植物の成分を濃縮しているため、皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、植物湯などで希釈して(薄めて)して使用することが大切です。いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。個人差や使用法によりその刺激の程度は様々ですが、日本アロマ環境協会では、多くても全体の1%(顔など皮膚の薄い場所の場合は(0.5%)程度を目安として推奨しています。
通常の精油瓶には口にドロッパーが付いていて、精油が適量しか出ないようになっています。精油瓶をゆっくり傾けていくとポトッと1滴落ちますが、その分量はだいたい0.05mlです。
例えば植物油50mlに対して希釈濃度を約1%にするにはどうしたらよいでしょうか。
植物油50mlに対しての1%は
50ml×0.01=0.5ml
です。この算出した量を0.05ml(1滴)で割ると
0.5ml ÷ 0.05ml = 10滴
になります。
*精油瓶にドロッパーが付いていない場合はミニスポイトなどを使用します。ミニスポイト1滴はドロッパー1滴の約半分です。
今回の使用量
パック剤は、肌が敏感である顔に使用するため精油の使用には注意が必要です。今回はお試しとして1滴加えています。
(2)精油を加える時のポイント
精油瓶はゆっくり傾けてポトッと1滴落とすのがポイントです。粘性の高い精油の場合は特に落ちにくいので、じっくり待つことが必要ですが、それでも落ちない時は精油瓶の底をポンポンと指で叩いてみると良いでしょう。
慌てて瓶を振ってだそうとすると、どっとでてしまうことがあるので注意しましょう。
(3)クレイパックの使用方法と注意点
使用方法
・目や眉毛、口のまわりを避け、顔の中心から外側に向かって、指の腹でやさしく顔全体に押し拡げようにして、肌が隠れる程度の厚さに塗ります。
・顔に塗ったクレイの端部分が少し乾き始めたら、ぬるま湯でやさしく洗い流します。
・洗い流した後は、必ず化粧水などで肌を整えましょう。
注意点
・作ったら、なるべく早く使いましょう。保存しての使用はやめましょう。
・クレイパックは洗顔後の清潔な肌に行ってください。
・乾きすぎると、洗い流すときに肌に負担がかかるので注意しましょう。
・皮膚に異変や違和感を感じたら、すぐに洗い流してください。
(4)バッチテストについて
精油は、使用する種類、使用する方の体質や体調によっては皮膚に合わない場合があります。敏感肌の方や初めてで不安な方はパッチテストをするとよいでしょう。やり方は作ったオイルなどを、前腕部の内側に少し塗って24時間〜48時間放置し、異常が起こらないかどうか確認する方法です。異常がみられた場合は中止し、大量の水で洗い流しててください。