アロマ手作り:化粧水(スキンローション)
ローズマリーの芳香蒸留水を使った化粧水
ローズマリー芳香蒸留水、オレンジ・スイート精油、ラベンダー精油をつかう。
ローズマリーの芳香蒸留水を使った化粧水
目次
1.使用する材料
(1)基材
(2)精油
2.使用する道具
3.化粧水(スキンローション)の作り方
4..化粧水(スキンローション)を作る上でのポイント
5.その他化粧水、ローションの記事
1.使用する材料
(1)基材
アロマオイル(精油)は植物の芳香成分だけを集めて取りだしており、そのまま使うと刺激が強いため薄めて使用します。アロマオイル(精油)を希釈し、化粧水のもとになる物質を『基材』といいます。基材にはそれぞれの特徴があり、さまざまな特性や作用をもっています。今回はグリセリンと芳香蒸留水を使用します。
○ グリセリン
油脂のグリセリドからとれる無色透明の液体です。皮膚を柔らかくする作用などがあるといわれています。水やアルコールによく溶け、食品の添加剤や化粧品の保湿剤として使われています。
○ 芳香蒸留水
芳香蒸留水は、水蒸気蒸留法によって精油を製造するとき、同時に得られる蒸留水で植物の水溶性の芳香成分やその他の成分がわずかにとけ込んでいるといわれています。
エッセンシャルオイル&ハーブウォーター375/ジニー・ローズ著には、ローズマリーの芳香蒸留水は外用/スキンケアとして肌に活力を与えるなどと記載されています。
(2)アロマオイル(精油)
1).精油
精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものです。
精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トン も必要とします。
大量の原料植物から、ほんの少ししか採れない貴重なエッセンスです。
2)今回使用する精油のブレンド
今回使用する精油は オレンジ・スイートと ラベンダーです。
エッセンシャルオイル&ハーブウォーター375/ジニー・ローズ著によりますと、オレンジ・スイート精油は主に消毒作用、鎮静作用、フレッシュで甘い香りを引き立たせるためのブレンドオイルに使用する、利用価値の高い精油、ラベンダー精油は、気持ちを落ち着ける作用、ヘアケアやスキンケアなどになどと記載されています。
①.オレンジスイート
スイートオレンジの果皮から採れる精油です。甘い暖かい柑橘系の香りで、お子様からお年寄りまで万人に好まれる香りです。お部屋のリフレッシュからお休み前のリラックスまでいろいろな場面で使用できます。今回は香りにさわやかさを加えるためブレンドしました。
②.ラベンダー
ラベンダー精油はリラックの精油としてよく知られています。その主成分はリナロールや酢酸リナリルなどでアロマテラピーの原点ともされる精油です。リラックスの香りとしてよく知られていますが、日焼けによる炎症を鎮めるなどスキンケアにも使用されています。
2.使用する道具
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1.ビーカー
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材料を入れて湯煎にかけるときに使用しますので、耐熱性のものであればビーカーでなくても構いません。大量に作る予定でないのなら、大きすぎない容器を選ぶようにしましょう。30mlと50mlぐらいが便利です。
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2.攪拌(かくはん)用のガラス棒
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溶けた材料を混ぜるときに使用します。こちらも耐熱性のものが好ましいですが、使い捨てでいいのなら竹串や割りばしでも構いません。
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3.容器
作る分量が入る容器を用意します。ガラス製ですと、煮沸消毒ができますので繰り返し使用できます。遮光瓶タイプならより長期に保存が可能です。また、ボトルに香りが残りにくい利点があります。樹脂製の容器は持ち運びするときには便利で値段もガラスより安く上がります。お好みのものをそろえてみてください。
3.化粧水(スキンローション)の作り方
材料
グリセリン 2.5ml
芳香蒸留水
ローズマリー 30ml
精油
オレンジ・スイート 2滴
ラベンダー 1滴
スプレー容器 ビーカー かくはん棒 ラベル
作り方
② オレンジ・スイート精油、ラベンダー精油を加えて撹拌棒でかきまぜます。
③ ローズマリー芳香蒸留水を加え撹拌棒でかきまぜます。
④スプレー容器に入れてラベルを貼ります。
※化粧水は顔に使用するので加える量は最大で0.5%(ドロッパーで5滴)としています。
4.化粧水(スキンローション)を作る上でのポイント
(1)加える精油の分量について
精油(エッセンシャルオイル)は植物の成分を濃縮しているため、皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、植物湯などで希釈して(薄めて)して使用することが大切です。
いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。
個人差や使用法によりその刺激の程度は様々ですが、日本アロマ環境協会では、多くても全体の1%(顔など皮膚の薄い場所の場合は(0.5%)程度を目安として推奨しています。
ただしこの濃度はあくまでもガイドラインです。個人の肌タイプ、使用時の体調、使用部位や時間帯などに応じて変化します。最初に使用する方、特に顔などの敏感な部分に使用する場合は、さらに低い濃度で使用してみるのをオススメしています。
(2)精油の滴数の計算方法
通常の精油瓶には口にドロッパーが付いていて、精油が適量しか出ないようになっています。精油瓶をゆっくり傾けていくとポトッと1滴落ちますが、その分量はだいたい0.05mlです。
例えば植物油50mlに対して希釈濃度を約1%にするにはどうしたらよいでしょうか。
植物油50mlに対しての1%は
50ml×0.01=0.5ml
です。この算出した量を0.05ml(1滴)で割ると
0.5ml ÷ 0.05ml = 10滴
になります。
作成量(基材量) 精油(1%) 精油(0.5%)
10ml 2滴 1滴
20ml 4滴 2滴
30ml 6滴 3滴
40ml 8滴 4滴
50ml 10滴 5滴
今回の敵数
作成量(基材量) 精油(1%) 精油(0.5%)
約30ml 6滴 3滴
今回はオレンジ・スイートとラベンダーで合計3滴使用しています。
(3)精油を加える時のポイント
精油瓶はゆっくり傾けてポトッと1滴落とすのがポイントです。
粘性の高い精油の場合は特に落ちにくいので、じっくり待つことが必要ですが、それでも落ちない時は精油瓶の底をポンポンと指で叩いてみると良いでしょう。
慌てて瓶を振ってだそうとすると、どっとでてしまうことがあるので注意しましょう。
(4)バッチテストについて
精油は、使用する種類、使用する方の体質や体調によっては皮膚に合わない場合があります。
敏感肌の方や初めてで不安な方はパッチテストをするとよいでしょう。
やり方は作ったオイルなどを、前腕部の内側に少し塗って24時間〜48時間放置し、異常が起こらないかどうか確認する方法です。
異常がみられた場合は中止し、大量の水で洗い流しててください。
(5)使用方法と保存方法
使う時には必ず容器をよく振りましょう
高温多湿を避け冷暗所(冷蔵庫)に保管し、なるべく早めに使い切りましょう。
保存期間の目安(日本アロマ環境協会アロマテラピー検定テキスト1級より)
・水が含まれるものはおよそ1〜2週間
・植物油などが中心のオイルやクリームは1ヶ月程度