ハーブ手作り:サシェをつくる。レモンのサシェ。

 レモンを使用したポプリの作製は、2月頃がよいといわれています。
他の時期に比べて、レモンの皮を失敗なく乾かすことができますし、2月頃はなんとなくフレッシュな香りに触れたいと思うところだということです。
 サシェは匂い袋のことで、ポプリまたは単品のハーブを布袋につめます。
3月になりましたが、今回はレモンのポプリをつめたサシェの紹介です。
  
ハーブ手作り:サシェをつくる。レモンのサシェ。

ハーブ手作り:サシェをつくる。レモンのサシェ。


  

 目次

1.サシェについて
2.サシェ作りに必要な道具
3.サシェ作りに必要な素材
4.サシェの作り方
5.ポプリに関する記事
 

1.サシェについて

 サシェは匂い袋のことです。ポプリまたは単品のハーブを布袋につめまて作ります。ここではポプリやサシェについて紹介します。
 

 (1)そもそもポプリとは?

 ポプリとは、花・果皮・ハーブ・スパイス・木・コケ・精油(アロマオイル)などを混ぜ合わせ熟成させたので、部屋を香らせるために用いる室内香の1種です。好みに合わせて材料を選び、香りの強弱も加減してオリジナルの香りを楽しむことができます。想い出の花、記念の花などを加えればより楽しみも深まります。
 
 

(2)ポプリの歴史

 ポプリの語源は、フランス語で「ごった煮料理」を意味したpot pourri(直訳=「腐った鍋」)で、多様な材料を混ぜてつぼに入れて作ったことに由来するとされています。
 ポプリが文献に登場するのは16世紀以降のことで当時は、乾燥した花や葉をパウダー状にしたいわゆる『百花香』=Pot-pourriのような、、ある種のすりつぶした芳香樹皮や根粉末と花びらを混ぜたもののようです。
 しかし、そのはるか以前から、世界各地てポプリ的なものが作られてきました。ポプリのルーツをたどると、古代エジプトや古代ギリシアにまでさかのぼります。香料の歴史、そして文化そのものろ歴史がポプリの歴史といってもよいでしょう。
 

(3)ポプリの種類

 ポプリには
  材料を全て乾燥させて作る ドライ・ポプリ
  生かわきの花に粗塩をたっぷり加える モイスト・ポプリ
  油脂を混ぜた フレンチ・オリジナル・ポプリ
 の3つのタイプがあります。

 

(4)サシェについて

 サシェは匂いぶくろのことで、ポプリやハーブを布袋に詰めたものです。
 虫よけのものはモス・バックと呼びます。
 睡眠のために使えば、スリープ・ピローとなります。眠りを誘う香りのミックスを入れて、枕辺に置きます。
 身につけて持ち運べば香り袋になります。
 色々な場面で使用できます。

2.サシェ作りに必要な道具

  一般的なポプリ作りに必要な道具です。

 
・浅い紙箱やお盆、ザルなど 
  材料を乾かすときに使います。
 
・大小の密封瓶
 計量のために使います。料理用のもので兼用できます。
 
・小皿、ボール、小鉢など
 そろえた花や葉、スパイスなどの材料を取りわけたり混ぜたりします。
 
・計量カップ、
 200ccの計量カップ、15cc(大さじ)、5cc(小さじ)の計量スプーンなどがあると便利です。
 
・乳鉢
 スパイスや樹脂などを砕くのに使います。大きさは直径10cm〜20cmのものがよいでしょう。
 
・白熱灯ライト、オーブンなど
 材料を仕上げ、乾燥するときに使います。
 
・布
 サシェを入れる袋を作るために使用します。切れ端でかまいません。香りをいイメージしてカラフルな布を使うと、気持ちも華やかになります。
 
・その他
 スポイト、木のスプーン、ハサミ、瓶にはるラベル、スパイスミルなど。
 

3.サシェ作りに必要な素材

ドライハーブやスパイスなど様々な自然の素材を使用します。
 

 

・ハーブティー

 
・レモン
 レモンの果皮を乾燥させたものをレモンピールいい、ハーブティーとしても市販されています。
 レモンの香りと、軽くさっぱりとした味が人気のハーブティーです。
 レモンピールを細かく刻むとよりレモンのさっぱりとした香りを楽しむことができます。
 レモンピールは香りを楽しむだけでなく、保留剤の役目もし、ポプリによく使用されます。
 
・レモンバーベナ
 レモンバーベナは南アメリカ原産のクマツヅラ科のハーブです。高さは3mほどになり、葉に強いレモンの芳香を持ちます。
 レモンバーベナのお茶はさわやかなレモンの香りで、神経のたかまりをしずめて、元気を与えてくれます。
  

・スパイス

 コリアンダーシード
 ポプリの香りに深みをそえ、保留剤の役目をします。原型に近いもの(ホール)を購入して砕いて使います。
 今回はスパイスとして、コリアンダーシードを使います。
 
「コリアンダー」と「パクチー」は同じ植物です。エスニック料理でおなじみの「パクチー」はその独特の香りで、苦手なかたも多いかもしれません。
  そのこりアンダーの種子である「コリアンダーシード」はカレーのスパイスとしておなじみです。
 葉とはちがって、種子はほのかに柑橘系の香りを持ち、甘みも有しています。穏やかな香味なので、使いやすいスパイスといえるでしょう。
 効能の高さから古来、薬草やハーブに活用されてきました。
 ハーブティーとして飲まれることが多く、さまざま健康効果が期待されています。
 

・保留剤

 香りを統合し、長持ちさせる役割をします。よく使われるもにのには
  オレンジ、リンゴ、レモンなどの皮 
  ビャクダンなどの木片
  オリスルートなどの根 
  粗塩、黒砂糖
 などがあります。
  今回はオリスルートを使います。
 
○オリスルート
 香りを統合し、長持ちさせる役割をする保留剤。今回はオリスルートを使用します。
 オリスルートはニオイアヤメの根を乾燥させたものです。スミレの花のような香りで、古代ギリシャ・ローマ時代から香料として使用されてきた歴史を持ちます。
 

・精油

 精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。少しでも香りが強いので注意しましょう。
 今回は レモンバーベナ精油を使います。
 
・レモンバーベナ
 レモンに似たさわやかで甘い香りをもつ精油です。鎮静作用が高く、気分をリラックスさせてくれます。
 一般には香水や石けんの材料として用いられています。
 
 

4.サシェの作りかた

  ━━━レモンのサシェ
 

 

材料 

・ポプリの材料
 レモンの皮2〜3個分、
 レモンヴァーベナ大さじ4、
 
 保留剤 
  コリアンダーシード小さじ1/2、
  オリスルート小さじ1/2、
 精油 
  レモンヴァーベナ精油3滴。
 
・サシェ1個分材料
  15cm×7cmの布地、
  上記のポプリ     大さじ2〜3
 
作り方 
 
①まずサシェの袋をつくります。
布を裏にして、2つに折って縫い代を0,5cmで、詰め口を残して糸で縫いあわせ、表にかえします。
 
*上の詰め口を残します。
 
②ドライポプリをつくります。
 レモンの皮をむき、完全に乾かして、仕上げ乾燥をします。今回は、オーブンをつかって40度で40分行います。
 
・今回のレモンは、うきレモン防腐剤未使用のものです。大きくよい香りがします。乾燥したら、はさみで切ります。今の時期ですと、2〜3日できれいに乾燥しました。
 
③コリアンダーシードとオリスルートをそれぞれ乳鉢と乳棒をつかって砕き細かくします。
 
*コレアンダーシードは、砕いた途端に香りが広がりました。生の葉の香りとはちがいます。
 ポプリやサシェにさわやかでピリッとした感じを与えるために加えます。
 オリスルートは、保留剤としてポプリにつかわれます。スミレの匂いがするともいわれています。
 
④作製したサシェの袋に大さじ2杯くらいポプリを入れて詰め口を糸で縫います。
 
*ハーブティーにするとおいしいレモンヴァーベナとさわやかなレモンのような香りのレモンバーベナ精油も加えました。
 

使用後の感想

 レモンのサシェは、机の中に入れたり、タンスの中に入れたり他、くせのないさわやかな香りです。

ポプリの方は、熟成させて香りを楽しみます。

5.ポプリに関する記事

 
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