バスオイル、トリートメントオイルにオススメの植物油5選!
オリジナルのクリームやコスメなどのアロマクラフトは、ベースとなる植物油などの基材に、お好みの精油やハーブを加えて作ります。ここでは、特にバスオイル、トリートメントオイル作りにオススメの植物油を5種紹介します。
目次
1.植物油についての基本的なことがら
(1)植物油とは
(2)食用と美容用の違い
(3)植物油の大きな特徴
(4)不飽和脂肪酸について
(5)植物油が作られるまで
(6)植物油を使うときの注意
2.植物油を使った代表的なアロマクラフト
3.バスオイル、トリートメントオイル作りにオススメの植物油5選
1.植物油についての基本的なことがら

(1)植物油とは
植物油とは植物に含まれる脂質を抽出・精製した油脂・油で植物油脂とも呼ばれています。アロマテラピーや手作り化粧品の本などでは、キャリアオイル、ベースオイルなどとも記載されています。
植物油は、植物の種や胚芽、実に含まれる油分を取り出して作られます。近年は技術の発展によりさまざまな植物から油が作られるようになっています。
(2)食用と美容用の違い
植物油には、食用と美容用の2種類があります。例えばオリーブ油ですが食用と美容用では、香りや色、肌ざわりなどに違いがあります。それらの差は、油の精製度によるものです。使う用途にあった精製をされているということです。用途に合わせたものを使いましょう。アロマグッズを作る場合は美容用を使いましょう。
(3)植物油の大きな特徴
油脂は脂肪酸でできていますが、脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があります。飽和脂肪酸は牛や豚などの動物性油脂に多く含まれています。不飽和脂肪酸は植物油や魚油に多く含まれています。
飽和脂肪酸は、体を維持するためのエネルギー源となる反面、体内で固まりやすく、生活習慣病などの原因になると危惧されています。特定の不飽和脂肪酸を多く含む植物油は、それらを予防する効果があると注目されています。
(4)不飽和脂肪酸につて
植物油に多い不飽和脂肪酸は、結合の状態により一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸があります。
・一価不飽和脂肪酸
一価不飽和脂肪酸にはオレイン酸やパルミトレイン酸などがあります。オレイン酸は保湿力が高いと言う特徴を持ち、古くから美容用として使用されています。パルミトレイン酸は人間の皮脂に約10%含まれている成分で、皮膚の再生を促すといわれています。
・多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸にはリノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸などがあります。
リノール酸、リノレン酸などの多価不飽和脂肪酸は、人の体内では作ることができず、食べ物摂取する必要があるため、必須脂肪酸と呼ばれています。人の体の働きを調整するために重要な働きがあることが知られています。
ただし、保存する場合は酸化して変質しやすいため注意が必要です。
(5)植物油が作られるまで
植物油は、前処理、搾油、精製という一連の工程をへて作られます。それぞれの工程の処理方法により作られる油の特徴が変わってくるので、その基本を知っておくと良いでしょう。
・前処理
種子や果実などをそれぞれの特性に合わせて、油を絞りやすくするための前処理をします。代表的な前処理は材料を砕いたり、加熱したりすることです。
・搾油
原料から油を取り出すための工程で幾つかの方法があります。それぞれの方法によって油の特性が変わってくるので基本的なことを理解しておくとよいでしょう。
・低音圧搾法(コールドプレス)
原材料に低温の熱を加えて圧搾する採油法です。
・加熱圧搾法
効率よく油を取り出すため、加熱してから原材料に圧をかけて搾油する方法です。
・抽出法
油分の少ない原材料の場合に、溶剤を使って油を溶かし出す方法です。
・精製
取り出した油から有機物質などの不純物を取り除くため、化学的処理をほどこして精製します。精製が必要ない植物油もあります。精製すると原料特有の香りや色は少なくなりますが、使い勝手はよくなります。美容用オイルでは、精製(クリア)、未精製(バージン)という名で販売されているものもあります。使用する目的に合わせて使い分けるとよいでしょう。
(6)植物油を使う時の注意
・使用する植物油の選定
植物油は、含まれる脂肪酸の種類により特質に大きな違いがあります。基本的な性質を理解して使用するとよりよく使うことができます。
・植物油の保存方法
植物油を劣化させる「酸化」の原因は、光、熱、空気です。これらを極力避けて保存することが上手な使い方のコツです。直射日光を避け冷暗所に保管し、開封したら冷蔵庫に入れ、なるべく早めに使いきりましょう。植物油が痛んでいるかどうかの判断基準は匂いと味です。いつもと違う変な匂いや味を感じたら、すぐに使用を中止し廃棄することをおすすめします。
2.植物油を使った代表的なアロマクラフト
植物油はクリームなどのスキンケア用品の基材として広く利用されています。それぞれの用途によって、植物油を使い分けるとよいでしょう。
3.バスオイル、トリートメントオイル作りにオススメの植物油5選
1.スイート・アーモンドオイル

スイートアーモンドの種子から採れるオイルです。アーモンドの木は中東原産で、現在は地中海沿岸の国々やカリフォルニアの恵まれた暖かい気候の中で栽培されています。この木は古代の木で、何千年もの間栽培されてきました。
スイートアーモントオイルは、薄黄色でわずかに粘性が有り、非常にオイリーです。オレイン酸を80%も含む栄養価の高さとサラリとした使用感で、サロンなどで最も頻繁に使用されています。
おすすめのバスオイルのレシピ
・ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:リフレッシュ効果・リラックス効果があるゼラニウム精油をつかったバスオイルをつくる。
ローズアブソリュート精油、マンダリン精油とブレンド。
・ アロマ手作り:スイートマジョラムのバスオイル。
スイートマージョラム精油、ローズウッド(葉)精油、スイートアーモンド油をつかう。
・ アロマ手作り:コリアンダーのバスオイオル。
コリアンダー精油、パルマローザ精油、ブラックペッパー精油、スイートアーモンド油、アプリコットカーネル油をつかう。
・ アロマ手作り:入浴剤をつくる。カゼを予防し、血行をよくするウインターバスをつくる。
ジュニパーベリー精油、ブラックペッパー精油、ラベンダー精油、スイートアーモンド油、小麦胚芽油をつかう。
・ アロマで手作りする入浴剤:すっきりバスオイル!
ローズマリー・ベルベノン精油、ジュニパーベリー精油、ラベンサラ精油、スイートアーモンド油、グレープシード油をつかう。
・ ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:ローズヒップ油のバスオイル。
パルマローザ精油、ローズヒップ油をつかう。
・ ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:鎮静させるイブニングバスをつくる。
カモミール・ローマン精油、ラベンダー精油、ネロリ精油、スイートアーモンド油をつかう。
・ カモミールの爽快なバスオイル。
カモミール・ジャーマン精油、ゼラニウム精油、ローズオットー精油、ラベンダー精油をブレンド。スイートアーモンド油をつかう。
2.アプリコットカーネルオイル
おすすめのバスオイルのレシピ
・入浴剤をつくる:オレンジフラワー(ネロリ)の入浴剤。
アプリコットカーネル油、パルマローザ精油、ベルガモット精油をつかう。
・アロマ手作り:秋の休みのバスオイル!
サンダルウッド精油、レモンマートル精油、椿油、アプリコットカーネル油をつかう。
・アロマ手作り:コリアンダーのバスオイオル。
コリアンダー精油、パルマローザ精油、ブラックペッパー精油、スイートアーモンド油、アプリコットカーネル油をつかう。
・バスオイルにも使えるトリートメントオイルのレシピ
・アロマ手作り:セロリシードのトリートメントオイルをつくる。
セロリシード精油、オレンジ・スイート製油、アプリコットカーネル油、スイートアーモンド油をつかう。
・1日の終わりのリラックス。トリートメントオイルをつくる。
マンダリン精油、クラリセージ精油、カモミール・ローマン精油をつかう。
3.グレープシードオイル
おすすめのバスオイルのレシピ
・アロマで手作りする入浴剤:すっきりバスオイル!
ローズマリー・ベルベノン精油、ジュニパーベリー精油、ラベンサラ精油、スイートアーモンド油、グレープシード油をつかう。
4セサミオイル

アールルヴェーダで使用することで知られています。マッサージで使用する化粧用の製品は匂いはあまり感じません。ビタミン・ミネラルが豊富で酸化しにくいため他のオイルとブレンドして使用されます。植物オイルハンドブック/シャンタル&リオネル・クレルジョウ著には、浸透生が高く、肌をやわらかくするなどとに記載されています。老化肌が気になる方におすすめです。
バスオイルにおすすめのレシピ
・ 入浴剤をつくる:肩の疲れを和らげるバスオイル。
ラベンサラ精油、ラバンジン精油、タンジェリン精油、ゴマ油をつかう。
バスオイルにもおすすめのトリートメントオイルのレシピ
・アロマ手作り:フェンネルのフットトリートメントオイルをつくる。
フェンネル精油、タンジェリン精油、マートル精油、セサミ油をブレンド。
5.ローズヒップオイル
バスオイルにおすすめのレシピ
・ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:ローズヒップ油のバスオイル。
パルマローザ精油、ローズヒップ油をつかう。