ハーブで手作りする入浴剤:バジルをつかった元気になるフットバス。

 夏の終わり頃、当サイトの所有する農園で元気になって来るのがバジルです。特に蕾が付いた部分を切ると、ますます次に元気な姿を見せてくれるようです。
今回は、バジルをつかった足浴を行います。
 メッセゲ氏の薬草療法/モーリス・メッセゲ著/高山林太郎訳にはバジルをつかった強壮用の足浴のつくりかたなどが記載されています。今回はこちらを参考につくります。
 
バジルのフットバス

ハーブで手作りする入浴剤:バジルを使った元気になるフットバス。


 

 目次

1.ハーブで手作りする入浴剤に使用する材料
(1)ハーブ
2.ハーブで手作りする入浴剤の作り方
3.ハーブ・アロマで手作りするその他いろいろ入浴剤
 

1.ハーブで手作りする入浴剤に使用する材料

  私たち日本人は古くから、様々な薬用植物(ハーブ)を薬湯として利用してきました。
室町時代に生まれたとされている、五木八草湯は、しょうぶ・よもぎ・オオバコ・はすのみ・オナモミ、スイカズラ・クマツヅラ・ハコベの八草が使われたといわれています。
 入浴剤には、薬草(ハーブ)のほかに、様々な樹木や草本、果実やスパイス、野菜などを利用することができます。
 
 

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 (1)ハーブ

 ハーブとは芳香植物(香りのあるあ植物)の総称です。
 
 ハーブ(Herb)の語源は、ラテン語で草を意味するHerba(ヘルバ)に由来しています。
 Herbという言葉にはいくつもの定義があります。Weblioの英和辞書に”Herb)と入れると、薬用植物、薬草、香草、ハーブ、(花が咲いた後、根以外は枯れる)草、草本、マリファナなどとの訳が出てきます。
 植物学者や園芸家は、「ハーブとは、小さい、種子をつける植物で、本来どちらかといえば木本性よりむ”Herbaseous”という言葉が語源)である。」と定義するでしょう。料理研究家なら、「香草、香味野菜。料理などに香りを与えたり,味を調える目的で使用する植物である。」と定義するでしょう。ハーブ療法家なら、「薬草、健康や美容に役立つ植物」とするかもしれません。
 それぞれの立場により幾つかの定義がありますが、より一般的に言えば、「ヒトの暮らしに役立つ、特に健康維持に役立つ特性を持つ植物の総称」ということになるでしょう。日本大百科全書(ニッポニカ)では以下のように解説しています。
 
『それぞれが個性あふれる香りをもち、花、茎、葉、種子、根などが、薬品、食品、染料その他さまざまな用途に用いられ、美容や家事に至るまで人々の生活に役だち、うるおいを与えてくれる有用植物の総称。特有の香りをもつものが多いので香草と訳されるが、香りの強いものばかりとは限らない。ここでは、植物に含まれる成分が生活に役だち有効に利用できるものであれば、ゴボウやニンジンのような一部の野菜も含めてハーブとして扱う。』
 
 ハーブは一般的には料理やお茶として利用されるイメージがありますが、もともと薬草としての使用の歴史があり、薬湯としても広く使われてきました。(フレッシュ)で、またはドライ(乾燥したもの)で、入浴剤として利用できます。
 
  今回使用するハーブは、バジルです。
 バジルは、甘くフレッシュな芳香でパスタやピッツァ、サラダに、ソースにと日本でもおなじみの、ドライにしても楽しめるイタリア料理に欠かせないハーブです。カロテンやビタミンEのほか、ミネラル分も豊富です。
 熱帯アジア、インド原産のシソ科のハーブで原産地では多年草ですが、寒さに弱いので日本では1年草です。
 
 日本には江戸時代に渡来し、当初は種子が漢方薬として輸入されました。バジルの種子はグルコマンナンを多く含むため、水分を含むと乾燥状態の約30倍に膨張し、ゼリー状の物質で覆われます。このゼリー状の物質が目の汚れを取り去る目薬とされていたそうです。そのためメボウキ(目箒)の名前がついたといわれています。
 
 バジルは古くから強壮作用や抗菌効果、消化促進作用の薬用ハーブとして使われてきました。この他にも、健胃作用や駆虫効果、解熱作用、生理不順の緩和などの効果も認められています。
 
 
バジル

バジル


 
☆ハーブ薬(浸剤)
 ハーブ薬は、芳香植物(ハーブ)をオイルや、アルコール、お湯などで浸出することにより、その薬効成分を取り出したものです。浸出油、チンキ剤などは手軽に作れて、昔から民間療法に利用されてきました。これらを目的に合わせて上手に使うことで、作るアロマクラフトに豊かな植物の香りと効果を加えることができます。
 今回はお湯に直接入れて入浴するので、使い方としては 浸剤です。

2.ハーブで手作りする入浴剤の作り方

ーバジルのお風呂。


  ハーブを入浴剤として使用するには、乾燥させて(ドライハーブ)使用する方法と生(フレッシュハーブ)で使用する方法の2つがありますが今回の件は収穫したハーブをそのまま生(フレッシュハーブ)で使用します。
   

(2)フレッシュハーブ(生のまま)使用

 
•材料(1回分)  
 生のバジル   1〜2にぎり
 お湯
  
•作り方 
 
①1リットルの湯をわかし、沸騰したら火を止めて5分ほどおき、フレッシュか乾燥のバジル1〜2にぎりを加えてふたなどをして4〜5時間そのままにします。
 
*今回は、休みの朝におこないますので前の夜に準備しました。つぼみがついたものもつかいました。
 料理として消化を助ける、神経質な人などに処方していると、メッセゲ氏の薬草療法/モーリス・メッセゲ著/高山林太郎訳 書には記載されています。
  モーリス・メッセゲはフランスの有名な薬草療法家です。
 

 約5時間後の浸したものです。この後バジルは取り除きました。
バジルの香りが前の日より強く感じるようです。
 
2リットルの湯をわかし、沸騰したら火を止めて5分ほどおき、先につくった1リットルの液を加えて約8分間足を浸します。
 
*1週間に1度、手足を浸すと良いなどと上記の書に記載されています。
 
 
・使用後の乾燥
 今回は、朝に行いましたが、思ったよりも簡単にできました。香りもよく体も温まり少し元気付けになったようです。料理だけではなく沐浴としても利用できますので、バジルが収穫できる今のうちに1週間に1度利用したいものです。
 

(3)使用する量について

 いろいろな書籍により使用する量にバラつきがあります。
日本の薬草系の書籍では1回で200g〜400g(今回の10倍、かなり多め)との記載が多いです。西欧のハーブ系の書籍では20g〜40gと少なめです。
 
 今回は上記参考文献に従って行いました。
 

3.ハーブ・アロマで手作りするその他いろいろな入浴剤

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