ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:ミルクと花のバス!

 ジャスミンの花を浮かべる。オレンジ・スイート、ベルガモット精油をブレンド。

 今回は、スザンナ・マリオット著スパイススパ百科に記載されているミルクとハチミツと花の入浴剤を紹介します。
 何百年も昔インドネシアの中央ジャワの宮廷の王女たちは、何世代も受け継がれてきた古いレシピにしたがって、スパイスたっぷりのミルクやオイルを使って入浴していたと言われています。
ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:ミルクと花のバス!

ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:ミルクと花のバス!


 

 目次

1.ハーブ・アロマで手作りする入浴剤に使用する材料
(1)基材
(2)精油
(3)ハーブ
2.ハーブ・アロマで手作りする入浴剤の作り方
3.ハーブ・アロマで入浴剤を作る上でのポイント
4.ハーブ・アロマで作るいろいろな入浴剤の記事
 

1.ハーブ・アロマで手作りする入浴剤に使用する材料

  入浴剤作るために必要な材料は、ベースとなる基材と香りや色付のための精油ハーブです。代表的な基材にソルトやシュガー、重曹などがあります。この基本の材料に精油やハーブを加えることによりいろいろな入浴剤を作ることができます。 
 精油は植物の香りの成分を抽出した天然の物質です。様々な植物から抽出されており、ブレンドすることも可能です。自分だけのお好みの香りを作ることができます。色付けにはハーブなどが使われます。
 

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 (1)基材

 アロマオイル(精油)は植物の芳香成分だけを集めて取りだしており、そのまま使うと刺激が強いため薄めて使用します。精油を希釈し、入浴剤のもとになる物質を『基材』といいます。基材にはそれぞれの特徴があり、さまざまな特性や作用をもっています。それぞれの性質を十分理解し、使用目的や体調・体質に適したものを選びましょう。
 今回使用する基材はハチミツとミルクパウダー、コーンスターチです。
 
○ハチミツ 
 ハチミツはミツバチによって花のミツからつくられる、非常甘くておいしい物質です。食べ物や薬としてのハチミツの価値は古代から知られていました。現代でも、ハチミツは食用だけでなく、化粧品の中で収斂剤や保湿剤としても使われています。

 
○ミルクパウダー(スキムミルク)
 スキムミルクは脱脂粉乳とも呼ばれるように、牛乳から乳脂肪分を抜き取ったものです。
脂肪分を抜いているので、入浴剤につかうとべたつくこともなく、軽いミルクの感触のようです。今回は食材として余りがちなスキムミルクを使用して、しっとり感を加えてみました。
 
○コーンスターチ
 コーンスターチは、トウモロコシの種子の胚乳から得られたデンプンで、化粧品などにもつかわれています。
 

(2)アロマオイル(精油)

 入浴剤を作る目的や自分の好みにあわせて、アロマオイル(精油)を選びます。
  

 
1)精油とは
 精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものです。
 精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トン も必要とします。
大量の原料植物から、ほんの少ししか採れない貴重なエッセンスです。
 
2)今回使用する精油
 今回使用する使用する精油は、 ベルガモットオレンジ・スイートです。
 アロマテラピーでは一般的な精油です。オレンジ・スイートは外用でスキンケアに適用し、ベルガモットは肌につける方法はバスなどと、ジニー・ローズ著エッセンシャルオイル&ハーブウォーター375に記載されています。
  ベルガモット精油は光毒性があるのでで肌に使用後は紫外線にあたらないようにと言われており、日本アロマ環境協会のアロマテラピー検定公式検定テキストにも記載されています。
  夜に入浴すれば、普通は次の日には大丈夫ですが、頭には入れておきましょう。

(3)今回使用する精油

①.ベルガモット
  イタリア原産の柑橘類、ベルガモットの果皮から採油される精油です。紅茶のアールグレーの香りづけとして有名です。レモンよりも甘く、ライムに似たさわやかなデリケートな香りが特徴です。ほとんどの精油と相性がよく、相乗効果が高いため、ブレンドには欠かせない精油です。

 
②. オレンジ・スイート
 スイートオレンジの果皮から採れる精油です。甘い暖かい柑橘系の香りで、お子様からお年寄りまで万人に好まれる香りです。お部屋のリフレッシュからお休み前のリラックスまでいろいろな場面で使用できます。今回は香りにさわやかさを加えるためブレンドしました。

(3)ハーブ、顔料

 飾り付けや、色付けに使用します。お好きなハーブで色付けた飾り付けをすれば入浴剤を作るのがより楽しくなります。
  

 
今回使用するハーブ
    
○ジャスミン
  ジャスミン(Jasminum officinale、ソケイ)は、アジアから中東、地中海沿岸にいたる広い地域で、古くから好まれてきた花です。日が沈んでから濃厚で甘い香りを漂わせます。16世紀中頃、ヨーロッパに紹介され、以来香水製造のために広く栽培されています。特徴は芳香、強壮、鎮痙などと デニ・バウン著ハーブ大百科にも記載されています。
 アロマテラピーでも有機溶剤抽出法で抽出される精油でおなじみです。今回つかうジャスミンの花は精油よりも香りが穏やかですがやはり華やかさがあるように感じます。
 ジャスミンティーには気分を高揚させる働きがあり、落ち込んだ気持ちを回復させてくれれることが知られています。

2.ハーブ・アロマで手作りする入浴剤の作り方


 
•材料
ミルクパウダー 大さじ 3
コーンスターチ 大さじ 3
はちみつ  大さじ 1
精油    
 ベルガモット          1滴
 オレンジ・スイート     1滴
 
ドライハーブ
 ジャスミンの花     5g
 
水  カップ1
 
容器 計量スプーン かくはん棒
 
•作り方 
ミルクパウダーとコーンスターチとハチミツを混ぜます。
 
カップ1の水を加えて混ぜあわせます。
 
③さらに精油を加えて混ぜ合わせます
 
④お風呂のお湯にいれてよくかきまぜます。ジャスミンの花を浮かべます。
 
  スザンナ・マリオット著スパイススパ百科には、入浴剤をいれて20分から30分間リラックスすると記載されていました。
 
 入浴してみたところ、ベルガモット精油とジャスミン精油のブレンドの香りが甘く少し引きしまったように感じました。またジャスミン花は精油より香りがおだやかでスパイシーな香りも感じました。リラックスもできて華やかな気分になったようです。

3.ハーブ・アロマで入浴剤を作る上でのポイント

(1)加える精油の分量について

 精油(エッセンシャルオイル)は植物の成分を濃縮しているため、皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、植物湯などで希釈して(薄めて)して使用することが大切です。いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。個人差や使用法によりその刺激の程度は様々ですが、日本アロマ環境協会では、入浴剤としてお風呂での全身浴に使用する場合は1〜5滴、ハンドバスやフットバスなどの部分浴の場合は1〜2滴を推奨しています。
 通常の精油瓶には口にドロッパーが付いていて、精油が適量しか出ないようになっています。精油瓶をゆっくり傾けていくとポトッと1滴落ちますが、その分量はだいたい0.05mlです。
 
 
*精油瓶にドロッパーが付いていない場合はミニスポイトなどを使用します。ミニスポイト1滴はドロッパー1滴の約半分です。
 

(2)精油を加える時のポイント

 精油瓶はゆっくり傾けてポトッと1滴落とすのがポイントです。粘性の高い精油の場合は特に落ちにくいので、じっくり待つことが必要ですが、それでも落ちない時は精油瓶の底をポンポンと指で叩いてみると良いでしょう。
 慌てて瓶を振ってだそうとすると、どっとでてしまうことがあるので注意しましょう。
 

(3)入浴剤を使うときの注意事項

 ・作ったら、なるべく早く使いましょう。
 ・浴槽によっては使用できない場合があります。
 ・使用後の湯は捨て、洗濯などに使用しないでください。
 
 
 

4.ハーブ・アロマで作るいろいろな入浴剤の記事

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