ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:ローズヒップ油のバスオイル。

 ローズヒップ油はローズヒップの種子から抽出されます。ローズヒップはビダミンCの爆弾として知られており、ローズヒップ油も美容に効果のあるオイルとして有名です。今回はそのローズヒップ油に、体を温めてくれる効果が期待出来るスパイス3種を浸出させたバスオイルのレシピを紹介します。
 
ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:ローズヒップ油のバスオイル。

ハーブ・アロマで手作りする入浴剤:ローズヒップ油のバスオイル。


 

 目次

1.使用する材料
(1)基材
(2)精油
(3)ハーブ他
2.使用する器具
3.ハーブ・アロマで手作りする入浴剤の作り方
4.入浴剤を手作りする上でのポイント
5.その他いろいろな入浴剤
 

1.使用する材料

入浴剤作るために必要な材料は、ベースとなる基材と香りや色付のための精油ハーブです。
 代表的な基材には、植物油、ソルトやシュガー、重曹などがあります。この基本の材料に精油やハーブを加えることによりいろいろな入浴剤を作ることができます。 バスオイル作りに必要な基材は植物油です。
 精油は植物の香りの成分を抽出した天然の物質です。様々な植物から抽出されており、ブレンドすることも可能です。自分だけのお好みの香りを作ることができます。色付けにはハーブなどが使われます。
 


  •  

 (1)基材

 アロマオイル(精油)は植物の芳香成分だけを集めて取りだしており、そのまま使うと刺激が強いため薄めて使用します。精油)を希釈する際に使用する材料を『基材』といいます。基材にはそれぞれの特徴があり、さまざまな特性や作用をもっています。それぞれの性質を十分理解し、使用目的や体調・体質に適したものを選びましょう。
 バスオイル作りに必要な基材は植物油です。
 
○植物油 
 キャリアオイル、ベースオイルなどとも呼ばれるものです。精油が親油性で皮膚への浸透性が高いことから、トリートメントオイルやクリームなどを作る際に使用されます。植物油には様々な種類があります。代表的なものには、スイートアーモンド油、オリーブ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油などがあります。
 
 今回使用する植物油はローズヒップ油です。ローズヒップ油に、シナモン、カルダモン、オールズパイスの3種のスパイスハーブを浸出させた浸出油を作ります。
 
 
.ローズヒップオイル 
 ローズヒップはドックローズ(野ばら)の実です。ハーブティーやジャムでもおなじみです。ローズヒップ油はローズヒップの種子から抽出されます。ローズヒップの実は非常に多くビタミンCをふくみ、種子から抽出された植物油は有益な成分を多くふくんでいます。特にリノール酸やα-リノレン酸などの不飽和脂肪酸を多く含むため、美容オイルとしても有名です。
 シャンタル&リオネル・クレルジョウ著植物オイル・ハンドブックには、非常に多くの肌トラブルに対応し、多くの効果が得られると記載されています。

(2)アロマオイル(精油)

 入浴剤(バスオイル)を作る目的や自分の好みにあわせて、アロマオイル(精油)を選びます。
  

 
1)精油とは?
 精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものです。
 精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トン も必要とします。
大量の原料植物から、ほんの少ししか採れない貴重なエッセンスです。
  
2)今回使用する精油
 今回使用する使用する精油は パルマローザです。
 パルマローザは、パウダリーでフローラル、ハーブ様の草を刈った直後のような匂いなどと
 エッセンシャルオイル&ハーブウォーター375/ジニー・ローズ著に記載されています。パルマローザはローズに似た華やかな香りをもち、化粧品や香水などにも利用されています。
 今回は、バスオイルに華やかな香りを加えるための香り付けとして、少量使用します。
①. パルマローザ 
 パルマローザはインド原産のイネ科の植物から採れる精油です。ローズに似た香りが特徴で、ローズの代わりとして化粧品や香水の香料としてもよく使用されています。その主成分のゲラニオールは心身のバランスを整えると言われています。 

 

(3)ハーブその他

 ハーブとは芳香植物(香りのあるあ植物)のことです。ハーブは生(フレッシュ)で、またはドライ(乾燥したもの)で、入浴剤として利用されてきました。薬湯としてそのまま利用するほか、色付けや香り付け、飾りとしても使われます。
  

 
①ハーブ薬(浸剤)
 ハーブ薬は、芳香植物(ハーブ)をオイルや、アルコール、お湯などで浸出することにより、その薬効成分を取り出したものです。浸出油、チンキ剤などは手軽に作れて、昔から民間療法に利用されてきました。これらを目的に合わせて上手に使うことで、作るアロマクラフトに豊かな植物の香りと効果を加えることができます。
 今回はローズヒップ油にスパイス系のハーブを浸出させます。使用するハーブは、 シナモンカルダモンオールスパイスです。
 デニ・バウン著ハーブ大百科には、シナモン、カルダモン、オールスパイスは加温性などと記載されており、どのハーブも体を温める効果が期待できます。
 
シナモン
 あまい香りでスイーツ気分を盛り上げてくれるスパイスでおなじみのシナモンですが、洋の東西を問わず、あらゆる「寒」の病気に効くハーブとして知られています。
 
○カルダモン
 カルダモンの果実は最も古いスパイスの一つです。原産国のインドでは、スパイスの女王と呼ばれ、料理に欠かせない存在です。中国伝統医学でも使用されてきた歴史があります。
 
オールズパイス
 オールスパイスの名は、ナツメグ、クローブ、シナモンの3つのスパイスの風味をあわせもっていることに由来しています。スパイスとして煮込み料理やお菓子の香り付けに使われています。

2.使用する器具

 

 
①.ビーカー 
  材料を入れて計量したり、湯煎にかけるときに使用しますので、耐熱性のものであればビーカーでなくても構いません。大量に作る予定でないのなら、大きすぎない容器を選ぶようにしましょう。30mlと50mlぐらいが便利です。
 
 
②.攪拌(かくはん)用のガラス棒
 溶けた材料を混ぜるときに使用します。こちらも耐熱性のものが好ましいですが、使い捨てでいいのなら竹串や割りばしでも構いません。
 
③保存瓶
 2〜3回の分量でつかいますので、保存ビンにいれます。ガラス製の容器がおすすめです。
  
 

3.ハーブ・アロマで手作りする入浴剤(バスオイル)の作り方


 ーローズヒップ油のバスオイル

 
 

•材料(2回分)

植物油
     ローズヒップ油      5ml
ハーブ
  シナモン、カルダモン、オールスパイス合わせて 小さじ 1
  
精油    
      パルマローザ   2滴(1回分 1滴)
 
  ビーカー かくはん棒  容器
 

•作り方

 
ローズヒップ油をはかり容器にいれます。合わせたスパイス小さじ1をいれて混ぜます。
 
 
5日間ローズヒップ油にスパイス類を浸します。
 
*冷蔵庫に入れると成分が浸出されにくくなるので、直射日光のあたらない部屋の中に置きます。
 
スパイスを取り出した後のローズヒップ油を2,5mlはかり、容器にいれてパルマローザ精油1滴を加えます。
 
*今回パルマローザ精油は香りの調整が目的なので1滴のみ加えます。
 

・使用後の感想

 浴槽にいれてよくかき混ぜて入浴したところ、パルマローザ精油の香りが感じられました。今回は1滴でも十分に思いました。スパイス類の刺激もなくローズヒップ油の独特の香りもほとんど感じませんでした。ぬるめの温度でしたが足が温かくローズヒップ油が体を覆っているようでした。また明日も残りのバスオイルをつかいます。これから春にかけてのボディーケアも行っていきたいと思います。
 

4.入浴剤を手作りする上でのポイント

(1)加える精油の分量について

 精油(エッセンシャルオイル)は植物の成分を濃縮しているため、皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、植物湯などで希釈して(薄めて)して使用することが大切です。いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。個人差や使用法によりその刺激の程度は様々ですが、日本アロマ環境協会では、入浴剤としてお風呂での全身浴に使用する場合は1〜5滴、ハンドバスやフットバスなどの部分浴の場合は1〜2滴を推奨しています。
 通常の精油瓶には口にドロッパーが付いていて、精油が適量しか出ないようになっています。精油瓶をゆっくり傾けていくとポトッと1滴落ちますが、その分量はだいたい0.05mlです。
 
 
*精油瓶にドロッパーが付いていない場合はミニスポイトなどを使用します。ミニスポイト1滴はドロッパー1滴の約半分です。
 
今回使用する滴数
 1回で使用する分は通常最大で5滴ですが、今回は香りの調整が目的なので使用しています。
 
 

(2)精油を加える時のポイント

 精油瓶はゆっくり傾けてポトッと1滴落とすのがポイントです。粘性の高い精油の場合は特に落ちにくいので、じっくり待つことが必要ですが、それでも落ちない時は精油瓶の底をポンポンと指で叩いてみると良いでしょう。
 慌てて瓶を振ってだそうとすると、どっとでてしまうことがあるので注意しましょう。
 
*刺激があると言われている精油は特に入れすぎに注意しましょう。
 

(3)入浴剤を使うときの注意事項

 ・作ったら、なるべく早く使いましょう。
 ・浴槽によっては使用できない場合があります。
 ・使用後の湯は捨て、洗濯などに使用しないでください。
 
 
 

5その他いろいろな入浴剤

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