アロマ手作り:月桃のせっけんをつくる!

月桃精油、レモングラス精油、ジュニパーベリー精油、月桃の葉、ネトルパウダーをつかう。

 
 
月桃はしょうが科で九州南部から沖縄および台湾からインドまで分布し、また栽培される常緑の多年草です。沖縄では「サンニン」とも呼ばれ、 古くから薬草や食材として人々に親しまれてきました。
 今回はそんな月桃を使った石けんのレシピの紹介です。
 
 
アロマ手作り:月桃のせっけんをつくる!

アロマ手作り:月桃のせっけんをつくる!


 

 目次

1.手作り石けん(MPソープ)作りに必要な材料
(1)基材
(2)精油・ハーブ、顔料
2.使用する器具
3.MPソープの作り方
4.石けんを作る上でのポイント
5.その他せっけんの記事
 

1.手作り石けん(MPソープ)作りに必要な材料

 手練り石けんに必要な材料は、ベースとなる石けん素地と香りや色付のための精油やハーブや顔料です。
 今回は溶かして使うせっけん素地(MPソープ)と精油(アロマオイル)、色付けには食用色素を使います。
 


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 (1)せっけん素地(MPソープ)

 グリセリンソープ(MPソープ)とは、電子レンジで溶かして固めるだけで、すぐに使えるせっけんを手作りできる材料です。天然の保湿成分であるグリセリンがたっぷり含まれていることから、グリセリンソープと呼ばれています。溶かして注ぐ”Melt and Pour”という意味で、MPソープという名前で販売されていることもあります。
 

(2)アロマオイル(精油)

 石けんを作る目的や自分の好みにあわせて、アロマオイル(精油)を選びます。
  

 
1) 精油とは
 精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものです。
 精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トン も必要とします。
大量の原料植物から、ほんの少ししか採れない貴重なエッセンスです。
 
2)今回使用する精油
 沖縄産の 月桃精油レモングラス精油を加えました。月桃精油はショウガ科の植物特有のさわやかな香りにほのかなフローラルな妖艶さを持っています。少し甘くなりすぎたように感じ他ので、さらに ジュニパーベリー精油を加えたところ香りがひきしまった感じです。
 どの精油も抗菌作用や肌を整える作用などがある精油です。


①.月桃
 ショウガ科の植物特有の爽やかな香りと、ほのかにフローラルな妖艶さを併せもつ香りの精油です。自生する沖縄では「サンニン」の名で親しまれ人々の暮らしに根ざしてきました。月桃エキスを配合した化粧品もあります。ローションやトリートメントオイルにブレンドしてみましょう。
 

②.レモングラス
  熱帯原産のイネ科のレモングラスから採れる精油です。レモングラスはタイ料理のトムヤンクンで日本でもおなじみで、ハーブティーにしても飲まれています。レモンより強い柑橘系のさわやかな香りがしてリフレッシュにオススメです。
 

③ジュニパーベリー
  ジュニーパーベリーは、洋酒「ジン」を製造するときの香りづけとして用いられています。ジュニパーベリー精油は、森をイメージさせるウッデイーな香りで、リフレッシュを促します。匂いを消す効果(マスキング効果)もあるとされています。

(3)ハーブ、顔料

 飾り付けや、色付けに使用します。お湯にハーブの浸出油を使えばお肌に優しい石けんになります。お好きなハーブで石けんを飾りつければより作るのが楽しくなります。
  

  今回色付けに使用する色素
    
 天然の色素には顔料(鉱物を砕いたもの)やハーブ、植物色素などがあります。
 
月桃の葉
 月桃はしょうが科で九州南部から沖縄および台湾からインドまで分布し、また栽培される常緑の多年草で草丈が2m〜3m。薬用部分は種子で、葉は鞘部を乾燥してマットなどの編み物を製し、繊維は魚網、織物などになり、また葉は芳香があるので佐多岬付近ではシャニンバといって食物を包むのに用いるなどと牧野和漢薬草大図鑑に記載されています。
 最新版アロマテラピー図鑑/佐々木薫監修/主婦の友社によりますと、月桃精油は不安やストレスを軽くし安眠をうながし、殺菌消毒作用により体を清潔に保ち、保湿作用と収れん作用で肌を引き締めるなどと記載されています。
 
ネトルパウダ
 ネトルパウダーは、石けんなどに緑色に色をつける時に使用されます。
 ネトルは、緑茶のような干し草の香りがするハーブです。日本では「西洋イラクサ」と呼ばれています。ビタミン、ミネラルが豊富で”デトックス”のハーブとして知られています。

2.使用する器具

 

 
①.ビーカー 
  材料を入れて計量したり、湯煎にかけるときに使用しますので、耐熱性のものであればビーカーでなくても構いません。大量に作る予定でないのなら、大きすぎない容器を選ぶようにしましょう。30mlと50mlぐらいが便利です。
 
②.計り
 計量のために使います。料理用のもので兼用できます。
 
③.石けん型
 あると整形に便利です。たくさん市販されています。お菓子用のものも使えます。
 
④.その他
 ビニール袋 ラップ など
 
⑤.熱源
 電子レンジやその他の熱源など、せっけんを溶かすために使用します。
 

3.基本の手作り石けん(MPソープ)の作り方

 

━━━ 月桃のセッケン(1個分)

 

 
 
材料
○透明せっけん素地  50 g
○精油        
  月桃        3滴
  ジュニパーベリー  1滴
  レモングラス   1滴
 
○ハーブ他
  月桃の葉     小さじ 1/2
  ネトルパウダー  ミクロスパーテル(耳かき) 1杯
   
 
    ビーカー かくはん棒またはわりばし
    計量器 電子レンジ ミクロスパーテル
 
作り方
 
①MPソープをはかり小さく切ってビーカーなどにいれて湯煎にかけて溶かします。
 

*普通は電子レンジを使いますが、今回は湯煎にかけてみました。
 
湯煎からはずし精油を加えて撹拌します。
 
*沖縄産の月桃精油の他にレモングラス精油を加えました。少し甘くなりこのままでもよいと思いましたが、さらにジュニパーベリー精油を加えたところ香りがひきしまった感じです。
  
③色付け用のハーブパウダーを加えて撹拌します。
 

*今回使用するのはネトルパウダーです。石けんなどは緑色に色をつけることができます。色の具合は入れる量によって調整します。
 
④せっけんの型に約半分の量を注ぎ、飾り用のハーブを加え残りの半分を注ぎます。
 
今回つかうのは月桃のハーブティーです。葉には抗酸化作用のあるポリフェノールが赤ワインよりふくまれるなどと最新版アロマテラピー図鑑/監修佐々木薫/主婦の友社に記載されています。
 
⑤約1時間くらいそのままにして完全に固まったら型からとりだして乾燥させます。
 3〜4日風通しのよいところで乾燥させればできあがりです。
 

・使用後の感想

 月桃精油にレモングラス精油、ジュニパーベリー精油をブレンドしましたが、月桃の精油の香りになじみました。良い香りです。
 またMPソープにはグリセリンが含まれていますので使用すると肌にしっとり感があります。
 

4.MP石けんを作る上でのポイント

(1)加える精油の分量について

 精油(エッセンシャルオイル)は植物の成分を濃縮しているため、皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、植物湯などで希釈して(薄めて)して使用することが大切です。いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。個人差や使用法によりその刺激の程度は様々ですが、日本アロマ環境協会では、多くても全体の1%(顔など皮膚の薄い場所の場合は(0.5%)程度を目安として推奨しています。。
 通常の精油瓶には口にドロッパーが付いていて、精油が適量しか出ないようになっています。精油瓶をゆっくり傾けていくとポトッと1滴落ちますが、その分量はだいたい0.05mlです。
 例えば全体量50mlに対して希釈濃度を約1%にするにはどうしたらよいでしょうか。
 全体量50mlに対しての1%は
   50ml×0.01=0.5ml
   です。この算出した量を0.05ml(1滴)で割ると
   0.5ml ÷ 0.05ml =  10滴
 になります。
 
 
*精油瓶にドロッパーが付いていない場合はミニスポイトなどを使用します。ミニスポイト1滴はドロッパー1滴の約半分です。
 

(2)精油を加える時のポイント

 精油瓶はゆっくり傾けてポトッと1滴落とすのがポイントです。粘性の高い精油の場合は特に落ちにくいので、じっくり待つことが必要ですが、それでも落ちない時は精油瓶の底をポンポンと指で叩いてみると良いでしょう。
 慌てて瓶を振ってだそうとすると、どっとでてしまうことがあるので注意しましょう。
 

5.その他せっけんの記事

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