アロマ手作り:ヘアリンスを作る!
レモン果汁、ローズ・アブソリュート精油、ゼラニウム精油をつかう。
今回はレモンの果汁を使ってシャンプー後につかうヘアーリンスをつくります。
アロマ手作り:ヘアリンスを作る!
目次
1.ヘアリンス作りに必要な材料
(1)基材
(2)精油
2.使用する器具
3.基本のヘアリンスの作り方
4.ヘアリンスを作る上でのポイント
(1)加える精油の分量について
(2)精油を加える時のポイント
5.その他アロマクラフトの記事
6.その他手作りコスメの記事
1.ヘアリンス作りに必要な材料
リンス(またはコンディショナー)の役割は、シャンプーをして無防備になった髪をコーティングし、外からのダメージから守ることです。シャンプーでアルカリ性になった髪を酸性のリンスを使って中性に戻します。また髪にツヤやコシを与えてくれる役割もあります。
リンス作りに必要な材料は、髪を中世に戻す酸性の基材と、髪をしっとりさせるグリセリンや植物油などの保湿成分と、お好みで香りづけのための精油です。
今回は基材としてレモン果汁とグリセリンを使用します。
(1)基材
○レモン果汁
通常リンスの基材として、各種のビネガーやクエン酸などが使用されますが、今回はレモン果汁を使用します。レモンなど柑橘系の果汁はクエン酸などを含み酸性の液体のため、天然のリンスの基材として利用できます。天然の石けんシャンプーを使った後のリンスとして使用すると髪にツヤがでるようです。
○グリセリン
油脂のグリセリドから加水分解して得られる水溶性の無色透明の液体です。皮膚を柔らかくする作用などがあるといわれています。水やアルコールによく溶け、吸湿性が高く、保湿効果があります。その特徴から、食品の添加剤や化粧品の保湿剤として使われています。
(2)精油(アロマオイル)
1) 精油
精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。精油は、各植物によって特有の香りと機能をもち、アロマテラピーの基本となるものです。
精油1kgを得るために、ラベンダーなら花穂を100~200kg、ローズなら花を3~5トン も必要とします。
大量の原料植物から、ほんの少ししか採れない貴重なエッセンスです。
2)今回使用する精油
今回使用する精油は ローズ・アブソリュートと ゼラニウムです。
①.ローズ・アブソリュート
ローズ・アブソリュートはダマスクローズの花から溶剤抽出法よって抽出される高価な精油です。ブルガリアのバラの谷で生産させるブルガリアローズは特に有名です。香りが熱による影響を受けないため、より気品のある香りが香水の原料として人気です。
②.ゼラニウム
フローラルで甘く優雅な香りの精油です。ローズと同じ芳香成分を含み、ローズに似た香りがほのかにすることから”ローズゼラニウム”とも呼ばれています。この香りには心と体のバランスに作用するいわれており、皮脂バランスを整えたりホルモンバランすを整えたりする効果があるとして化粧品にも配合されています。
2.使用する器具
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1.ビーカー
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植物油を入れて量る時に使用しますので、目盛りがついていればビーカーでなくても構いません。大量に作る予定でないのなら、大きすぎない容器を選ぶようにしましょう。30mlと50mlぐらいが便利です。
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2.攪拌(かくはん)用のガラス棒
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溶けた材料を混ぜるときに使用します。こちらも耐熱性のものが好ましいですが、使い捨てでいいのなら竹串や割りばしでも構いません。
3.基本のヘアリンスの作り方
•材料
グリセリン 小さじ1
レモン果汁 大さじ1
精油
ローズ・アブソリュート 1滴
ゼラニウム 1滴
容器 ビーカー かくはん棒
•作り方
①グリセリンをはかり容器に入れます。
*グリセリンは油脂から加水分解して得られる水溶性の液体で吸湿性が高く、保湿効果があるなどとアロマテラピー用語辞典/公益社団法人日本アロマ環境協会に記載されています。
②精油を加え混ぜ合わせます。
*今回使用するローズ・アブソリュート精油はRosa damascenaの有機溶剤抽出法の精油です。バラの香りに広がりを持たせたいのでゼラニウム精油も加えました。少しの間バラの香りを楽しみ優雅な気分になりました。
③しぼったレモンの果汁を加えて混ぜ合わせます。
*女性のためのハーブ自然療法/アン・マッキンタイア著によれば、
”乾燥して切れやすい髪のトリートメントとしてアーモンドオイル他でトリートメントをして洗い流し、シャンプー後は毛髪のナチュラルなPHのバランスを回復するために、レモンのしぼり汁少々かリンゴ酢を水に垂らしてすすぐとよい。”
と記載されています。
・ヘアリンスの使いかたと使用後の感想
シャンプー後、洗面器に水またはぬるめのお湯をはり作成したリンスを入れてよくかきまぜて髪の毛を浸しすすぎます。
使用したところ、髪の毛がサラサラとして、手触りが良くまとまりました。バラの香りはリンスを洗い流した後はほとんど感じませんので同じ香りをヘアスプレーにすると良いと思いました。
4.ヘアリンスを作る上でのポイント
(1)加える精油の分量について
精油(エッセンシャルオイル)は植物の成分を濃縮しているため、皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、植物湯などで希釈して(薄めて)して使用することが大切です。いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。個人差や使用法によりその刺激の程度は様々ですが、日本アロマ環境協会では、多くても全体の1%(顔など皮膚の薄い場所の場合は(0.5%)程度を目安として推奨しています。。
通常の精油瓶には口にドロッパートが付いていて、精油が適量しか出ないようになっています。精油瓶をゆっくり傾けていくとポトッと1滴落ちますが、その分量はだいたい0.05mlです。
例えば植物油50mlに対して希釈濃度を約1%にするにはどうしたらよいでしょうか。
植物油50mlに対しての1%は
50ml×0.01=0.5ml
です。この算出した量を0.05ml(1滴)で割ると
0.5ml ÷ 0.05ml = 10滴
になります。
作成量(基材量) 精油(1%) 精油(0.5%)
10ml 2滴 1滴
20ml 4滴 2滴
30ml 6滴 3滴
40ml 8滴 4滴
50ml 10滴 5滴
*精油瓶にドロッパーが付いていない場合はスポイトを使用します。スポイト1滴はドロッパー1滴の約半分です。
今回の使用量
今回は髪に使用するので、0,5%濃度として合計で2滴加えています。
(2)精油を加える時のポイント
精油瓶はゆっくり傾けてポトッと1滴落とすのがポイントです。粘性の高い精油の場合は特に落ちにくいので、じっくり待つことが必要ですが、それでも落ちない時は精油瓶の底をポンポンと指で叩いてみると良いでしょう。
慌てて瓶を振ってだそうとすると、どっとでてしまうことがあるので注意しましょう。