アロマ手作り:初心者におすすめ!基本のリップクリームの作り方
ハチミツのような香りの黄色っぽいリップクリームが出来上がります。持ち歩いて使いましょう。

アロマ手作り:初心者におすすめ!基本のリップクリームの作り方
手作りのクリームのメリット
1.自分にあったものが作れる。
手作りハンドクリームの1番のメリットは自分好みのものが作れるところです。市販のものを使用した時に、「なんだか香りが合わないな」「ちょっとべたつき過ぎるな」など、期待していたものと違ったことがないでしょうか?
手作りをすれば、好きな香りを作ることが出来ますし、油分(植物油の種類、量など)を調整すれば好みの伸びを実現することができます。
2.自分の肌にあった安心できる素材を選べる。
市販の物の成分表を見ると、たくさんの種類が書いてあり、それが一体どんなものなのかを調べるだけで一苦労です。手作りをすることで、自分の肌にあった安心できる素材から作ることができます。保存料などの添加物が入らないのも嬉しいポイントです。
3.コストパフォーマンスがよい。
自分で作るとなると、まずは作る時の道具が必要ですが、意外とお手軽に手に入るし一度購入すれば長く使えます。高価な市販のクリームに使用されている成分も材料だけなら手軽な価格で入手できる場合が多いので、高価な成分を使用した自分だけの特別仕様のクリームを作ることもできます。
この記事では、初心者にも簡単にできる、天然のミツロウと植物油だけを使用した、基本のリップクリームの作り方について解説します。
目次
1.アロマで手作りするリップクリームに使用する材料
(1)植物油
(2)ミツロウ
(3)精油(アロマオイル)
2.アロマでリップクリームを作るときに使用する器具
3.アロマで手作りするリップクリームの作り方
4.アロマでリップクリームを手作りするときのポイント
5.その他アロマで手作りするクリームの記事
6. その他いろいろなクリーム(リップクリーム)のレシピ(ブログ. 仙台ハーブ・アロマテラピー研究所より)
1.アロマで手作りするリップクリームに使用する材料
精油は、植物油の香りの成分を抽出したもので、アロマテラピーの基本となるものですが、そのままでは使えず希釈(薄めて)して使う必要があるため、アロマテラピーの知識が必要となります。特にリップクリームは口の中に入ってしまう可能性があるため注意が必要です。
今回は、初めての方でも安心して作れる、ミツロウと植物油だけのシンプルなリップクリームをごご紹介します。

(1)植物油
キャリアオイル、ベースオイルなどとも呼ばれるものです。精油が親油性で皮膚への浸透性が高いことから、トリートメントオイルやクリームなどを作る際に使用されなす。植物油には様々な種類があります。代表的なものには、スイートアーモンド油、オリーブ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油などがあります。
市販されている植物油は「精製されたもの(クリア)」と「未精製のもの(ゴールデン)」があります。クリアは色や香りがあまりなくクセがないため、誰にでも使いやすいのが特徴です。それに対してゴールデンは、色や香りがありクリアに比べて粘性も強く、植物油本来の栄養価が損なわれずに含まれています。それぞれの特徴や性質を理解して用いましょう。
今回はもっとも一般的な、ホホバオイル(未精製タイプ)を使用します。
①ホホバオイル
多年生で皮のように固い葉をもつホホバの低木は、南カリフォルニア、アリゾナ、メキシコの砂漠地帯に自然生育しています。その種子から採油されるホホバオイルは油ではなく、金色の液体ワックスです。
ホホバワックスは容易に酸化せず、熱に対する安定性に優れ腐敗しにくいことから保存期間が長く安定しているのが特徴です。
植物オイル・ハンドブック/シャンタル&リオネル・クレルジョウ著には、ホホバ油は、皮膚の保湿、活力回復他などに効果があると記載されています。
市販されているホホバオイルには未精製のものと精製されたものの2タイプがあります。
未精製のものは栄養分を豊富に含んでいます。精製タイプはほぼ無色・無臭で使いやすいのが特徴です。今回は未精製タイプを使用します。
(2)ミツロウ
「みつろう」とは、ミツバチが作り出す天然のロウのことで、ビーワックス、ビーズワックスとも呼ばれておりミツバチの巣の材料になっているものです。
市販されている製品は「精製されたもの(精製)」と「未精製のもの(未精製)」に大きく分けられます。精製されたものは色や香りがあまりなくクセがないため、誰にでも使いやすいのが特徴です。それに対して未精製なものは、色や香りがありクリアに比べて粘性も強く、ミツロウ本来の栄養価が損なわれずに含まれています。
今回は未精製のミツロウを使用します。
2.アロマでリップクリームを手作りするときに使用する道具
・鍋および熱源またはオイルウオーマー
クリームを作る際、機材(ミツロウ)を溶かすために使います。通常は鍋で湯せんにかけることで溶かしますが、今回はオイルウオーマーを使います。少量の機材を溶かすのに便利です。 アロマランプとして芳香浴にも使用できます。

・ビーカー
材料を入れて湯煎にかけるときに使用しますので、耐熱性のものであればビーカーでなくても構いません。大量に作る予定でないのなら、大きすぎない容器を選ぶようにしましょう。30mlと50mlぐらいが便利です。
・攪拌(かくはん)用のガラス棒
溶けた材料を混ぜるときに使用します。こちらも耐熱性のものが好ましいですが、使い捨てでいいのなら竹串や割りばしでも構いません。
・容器
作る分量が入る容器を用意します。ガラス製ですと、煮沸消毒ができますので繰り返し使用できます。遮光瓶タイプならより長期に保存が可能です。また、ボトルに香りが残りにくい利点があります。樹脂製の容器は持ち運びするときには便利で値段もガラスより安く上がります。リップクリーム用の容器もあります。お好みのものをそろえてみてください。
・計量スプーン
料理用の計量スプーンで代用できます。小さじ、大さじがあるとよいでしょう。
・温度計
湯の温度を測るときにあると便利です。
・はかり
ミツロウなどの固形物の基材を量るときに使います。料理で使用する1g単位で量れるデジタルスケールがあるとよいでしょう。
・ラベル
作ったものの内容(材料、作成日など)を記入しておきます。
3.アロマで手作りするリップクリームの作り方
━━━基本のリップクリーム (約9ml リップケース1本分)。

•材料
みつろう(未精製) 1g
植物油
ホホバ油未精製) 5ml
リップ容器 かくはん棒 ビーカー 量り
エッセンシャルウオーマー(オイルウォーマー) ラベル
•作り方

②ホホバ油を入れます。

③エッセンシャルウォーマーの鍋を下部に設置し、キャンドルの火をつけて、ミツロウが溶けるまでそのままにします。

④ミツロウが溶けたら竹串でかき混ぜ、リップクリーム容器に注ぎ、冷めるまでそのままにします。

⑤冷めたら、蓋をし、作成日や材料などを書いたラベルを貼ります。

4.アロマでリップクリーム手作りするときのポイント
(1)加える精油の分量について
今回は使用しませんが、精油(エッセンシャルオイル)は植物の成分を濃縮しているため、皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、植物湯などで希釈して(薄めて)して使用することが大切です。いい香りだからだと、多く入れるぎてしまうとその刺激で体に悪影響が出てしまうことがあります。個人差や使用法によりその刺激の程度は様々ですが、日本アロマ環境協会では、多くても全体の1%(顔など皮膚の薄い場所の場合は(0.5%)程度を目安として推奨しています。
リップクリームは唇という皮膚が薄く口に入りやすい場所に使用するため、あまり精油の使用はオススメしていません。使用する場合ても最大で濃度0.5%を目安としましょう。
(2)上手に作るためのポイント
・ミツロウは約60℃以上で液体になります。一旦温度を上げて溶かした後そのまま放置しておくとまたミツロウと植物油に分離してしまうので、火を止めてからかき混ぜながら冷やしていくのがポイントです。マヨネーズ状になれば出来上がりです。
(3)使用方法と保存方法
高温多湿を避け冷暗所(冷蔵庫)に保管し、なるべく早めに使い切りましょう。
保存期間の目安(日本アロマ環境協会アロマテラピー検定テキスト1級より)
・水が含まれるものはおよそ1〜2週間
・植物油などが中心のオイルやクリームは1ヶ月程度
・浸出油は約3ヶ月程度